「インターネットの安心安全な利用に役立つ手記コンクール」
受賞作品

④青少年のインターネット利用部門

silver    「生徒を中心とした検討チームによるソーシャルメディアガイドライン作成」
優秀 大阪府 羽衣学園高校 ICTカンファレンスメンバー


青少年におけるソーシャルメディアの利用が拡大している状況で、その利用の容易さ簡便さにより影響やリスクを考えることなく、安易な発言や画像の投稿、プライバシーに係わる情報等を発信し、ネット上での炎上や犯罪被害につながる問題が発生している。また、ネットでの炎上トラブルをきかっけに、現在、企業のみならず大学でも、ソーシャルメディアガイドラインを策定し、ソーシャルメディアの利用を通じてトラブルに巻き込まれることがないよう注意喚起を行っている。
しかし、高校でのガイドライン策定は、まだ一部の高校に限られており、ソーシャルメディア利用に伴うトラブルが高校以下の低年齢層に拡大しているというデータもある。ソーシャルメディアの利用は、教員よりも生徒側が先行する場合が多いだけに、教員がソーシャルメディアを利用するかどうか、詳しいかどうかに関係なく、生徒に対して、学校全体でガイドラインに沿った注意喚起を行う必要があるため、私たちの学校でも、高校生が主体となってソーシャルメディアガイドラインを作成しました。(A4で4枚)

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なお、作成にあたっては、安心ネットづくり促進協議会ホームページで紹介されているガイドライン策定にあたっての、手引き、作成事例や高校生ICTカンファレンスでの議論などを参考としました。

ガイドラインPDFファイル pdf (740 KB)

【主な検討事項】
・ソーシャルメディアガイドライン普及促進の目的の明確化
・取組の方向性とスケジュール   ・検討体制
・掲載事項  ・運用体制の検討   ・効果確認方法

【結果(参加者の感想等)】
高校生になって、皆さんには楽しみがたくさんあると思います。また、行動範囲も中学より広がり、携帯電話やスマートフォン、パソコンなどのインターネットの利用も増えることと思います。楽しく大切な高校生活を、無駄にせず、後で後悔しないためにも、ここでは、インターネット利用について、特に注意して欲しいと考えました。

結果 下記の6つが特にポイントであると考えてガイドラインを作成しました。(項目のみ抜粋)

1 インターネットは世界に広がる可能性がある!!
2 インターネットで発信した情報は消えない!!
3 個人情報は公開しない!!
4 責任をもって使おう!!
5 ゲーム、インターネットサーフィン(動画)、SNSに依存しない!!
6 セキュリティにも注意しよう!!

まとめ:ソーシャルメディアを使うなら、発信者としての自覚と責任を持ち、法令・規範を守りましょう。

これからのネット社会をつくるために 羽衣学園高等学校 昨年3年 永冨亜衣さん (「高校生ICT Conference 2013 in大阪」に参加し、高校生ICT Conference2013 サミットおよび内閣府報告会にも参加)。

「高校生ICT」は、現代のネット社会について私たち高校生が議論を重ね、より良いネット社会を築くための提案をするものです。毎回、企業の方々が来場して、講義をしてくださいました。その後に、私たち高校生が各グループに分かれて意見を出し合い、一つのプレゼンテーションを作り、発表し合いました。

私は、高校生熟議に参加するのは二回目でした。前回は、ネット社会の危険性を実感しました。それとともにその危険性を知ることによって快適にインターネットを利用できるということも学びました。 今回も参加して、ネット社会が急激に発展し続けているということを実感しました。話した内容も前回とは違うことばかりでした。今回のテーマは"モラル"でした。インターネットのトラブルが増えている原因として悪質なものがたくさんありますが、それらを避けるために最良な方法は、利用者である私たちが、ネット社会を理解するということです。
最近のネット使用者はマナーに欠けた行動が多々あるように思われます。また、しなければならないことを実行しない人たちも多いように思います。例えば、インターネットの巨大さに気づかず軽率な行動をとってしまう、アプリをインストールする際に出てくる利用規約を読まないなどです。これらは私たちが日常から危機感を持っていないから生じてくる問題です。私たちはこのような問題を解決するために、「誰に」「何を」「どのように伝えるか」ということに気をつけて考えました。スマートフォンが普及すればするほどインターネットも発達していきます。インターネットが快適になっていく裏でトラブルの数も増えていきます。私たち利用者は、インターネットを使う際に危険性についても必ず考えなければなりません。インターネットは便利なものですが一歩使い道を間違えることによって、取り返しのつかないものにも成りえます。そのことをしっかり理解し、常に危機感を持っていれば、私たちはインターネットをより安全に、より快適に利用することができます。
高校生である私たちが意見を出し合い、学び合うことが、これからのネット社会を作るうえで大切なことだと思います。その一歩として参加メンバーで相談して学校に戻り本校のソーシャルメディアガイドラインを作ろうということになりました。このガイドラインは、一人だけが守ってもみんなの安全は保てません。みんなが意識して守っていくことが大切だと思います。


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