「インターネットの安心安全な利用に役立つ手記コンクール」
受賞作品

②トラブル克服部門

silver優秀 「オンライン救出作戦」  埼玉県 いはら


スマートフォンのアプリや、オンラインゲーム内のアイテムの購入など、データを対象にしてお金を払うかたち、つまり、課金するものが多く存在します。基本的に課金すれば、無課金の人よりも優位な立場になることができます。

オンラインゲームなどは、今では、コミュニケーションツールの1つだと言ってもいいほどに、発達しています。チャットを使えば意志疎通もでき、実際には会ったことは無い人とも、知り合うことができます。 私の知り合いにも、オンラインゲームにのめり込んでいた人がいます。仮にA君としますが、A君は、ゲーム内でのフレンドリストにはたくさんの名前があり、その中の数人と競い合うように、課金して強いアイテムや、サービスを手に入れていたり、夜中までログインしていたりと、やりすぎだと感じる事が少なくありませんでした。

本人が言うには、「コイツ達には負けたくないから頑張っているだけ。」ということなのですが、私を含め、よく遊んでいた友達数人とも、あまり付き合わなくなりました。長期休暇に入ろうものなら、課金するために夜中までバイトをして、帰ったら、そのままゲームにログインする。というような生活をしていたそうです。 前のように、一緒に遊ぼうと誘っても、断られることも多くなり、心配する声も少なくありませんでした。特に引きこもりや、不登校になっているわけではないので、周りの保護者たちはあまり気にはかけていませんでしたが、どうにかしようと、私たちは行動を始めました。

通常のゲームと違って、オンラインゲームには明確なクリア・ゴールがありません。更に運営が新たにイベントなどのアップデートを繰り返すため、飽きたらやめるだろうという考えはありませんでした。

オンラインゲームから引きはがそうとすると、関係に亀裂がはいりそうでしたので、それは避け、むしろ自分たちがオンラインゲームを始めようという事になりました。数人の友人とともに、オンラインゲーム内でA君とフレンドになり、一緒に遊ぶようになりました。すると、A君も、顔の知らないフレンドよりも、実際の友達と一緒にプレイする方が気が楽だったのか、競い合うような無理な課金をなくなりました。何時から何時までオンラインゲームで一緒に遊ぶという誘いや、逆にゲーム内で休日に遊びに行こうなど、交流はむしろ前よりも増えました。

ここから私は、友達同士で助け合う事、相手の事を考え受け入れることの大切さを学んだ気がします。


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