「インターネットの安心安全な利用に役立つ手記コンクール」
受賞作品

②トラブル克服部門

silver優秀 インターネットは人を鍛える  東京都 メトロン

趣味の食べ歩きのことをブログに綴るようになって三年が経った。最初は訪問者が十人もいなかったが、辛抱して続けていくうちに、アクセスする人も増えていった。最盛期には毎日四百人近くが来てくれるようになり、更新にも張り合いが出てきた。

ブログを書いていても、コメントがつかないとつまらない。訪問者が一日五十人以下だったらまずコメントはつかない。ところが訪問者が百人を超えるようになると、コメントを残してくれる人も出てくる。「いつも楽しみにしています」といった励ましのコメントや「今日の記事は楽しかったです」といった感想など、励まされるコメントがつくと本当に楽しく「ブログをやっていて良かったなあ」と思った。

ところが、インターネット上で注目を集めると、攻撃や非難を招くことがある。私も例外ではなかった。「あんなつまらないブログ見る価値なし」と書かれるぐらいならまだマシで、私の人格そのものを否定してくるコメントも出てきて、さらには巨大掲示板で私を非難するページが作られるようになった。

最初は怖かったし悔しかった。私のブログは食べ歩きのブログであり、政治主張を載せたこともないし他人を攻撃する文章を載せたこともない。それなのに叩かれるのだ。なぜ……。ブログを書くのが怖い日が続いた。

ところが、そんな日々にも変化が訪れた。攻撃的なコメントが付いても、腹が立たなくなってきたのだ。攻撃的なコメントは一回や二回だと怖くなるが、五十回、百回にもなると慣れてしまって全然怖くなくなるのだ。「ああ、またなんか言ってるなあ」というぐらいで、なんのダメージも受けなくなる。

人間は自分が思っている以上に打たれ強い。私は自分のことを繊細で打たれ弱い人間だとずっと思ってきたが、ネット上で叩かれることによって、自分の意外な長所に気が付いた。自分は想像以上にタフで打たれ強い。それが分かったことは最高の収穫だった。

ネット上で注目を集めれば、非難もされるし攻撃もされる。でもそんなこと、どうってことない。

皆さんが自分の打たれ強さに気付いてくれることを願っている。

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