Subject: [HOTLINENEWS 55] インターネットホットライン連絡協議会メールマガジン20号(2005年10月号) Wed, 19 Oct 2005 12:26:35 +0900 このところインターネット関連事件が増えていますね。 忙しく業務をされていらっしゃることと思います。 とういうことで、今回は事件を中心にお話します。 ▼HDを悪用した児童ポルノ売買、全国初摘発 前回メルマガで紹介した記事の関連情報です。 2005年8月10日 「児童ポルノ、HDDに入れネット競売に出品」(出典:読売新聞) その後、逮捕者がでました。 2005年9月27日 「児童ポルノ動画入りHDをネット販売、4人逮捕」(出典:読売新聞) 以下記事を抜粋します。 児童ポルノの動画を記録したパソコン用ハードディスク(HD)をインター ネットオークションを通じて販売したなどとして、大阪府警は26日、会社員 (29)ら4人を児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑などで逮捕したと発表 した。府警によると、HDを悪用した児童ポルノ売買の摘発は全国初という。 調べでは、容疑者は、児童ポルノの動画入りHDをネットオークションに出 品し、8月11日と9月14日、大阪市の男性(42)ら2人に1万4000 〜1万7900円で売った疑い。他の2名の容疑者は販売目的で同様のHDを 所持したとして現行犯逮捕された。 府警によると、HDに数百タイトルもの児童ポルノの動画を記録して売る手 口が数年前から急増している。4人はポルノ動画入りHDを購入しては、空の HDにコピーし、「おまけ付き」などと称して年間200〜1500台を販売、 約400〜2000万円を稼いでいたという。 関連参考記事 2005年9月8日 児童ポルノDVDを日本に輸出、タイ在住の男を逮捕・輸出罪初適用(日経新聞) http://it.nikkei.co.jp/security/news/net_crime.aspx?i=2005090808112cf ▼ネット自殺対策ガイドライン公表 2005年10月5日 業界関係4団体((社)電気通信事業者協会、(社)テレコムサービス協会、 (社)日本インターネットプロバイダー協会、(社)日本ケーブルテレビ連盟) において総務省と警察庁の協力により、「インターネット上の自殺予告事案へ の対応に関するガイドライン」が取りまとめられました。本ガイドラインは、 自殺予告がインターネット上であった場合に、プロバイダが警察に発信者情報 を開示する際の基準・方法等について記載しております。 総務省報道資料 http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/051005_4.html ガイドライン全文(PDF) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/others/gaido.pdf ▼警察庁からのお知らせ 2005年10月8日 有害サイト:通報の集約管理業務、業界団体に委託 警察庁(出典:毎日新聞) http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20051008k0000e040060000c.html 以下記事を抜粋します。 殺人依頼や銃器、薬物販売など、インターネットの違法・有害サイト対策を 進めている警察庁は、一般利用者からの通報を集約する「ホットライン」業 務を、業界団体に外部委託する方針を固めた。団体内に技術力の高い専門の 「情報センター」を設置し、違法サイト情報を一元管理する。警察庁は、警 察への通報、有害サイトの削除措置の迅速化が図られると期待している。 情報センターは、専門の担当者を常駐させ、違法・有害サイトを発見した 一般利用者などからの通報を受け付ける。サイトの内容を確認したうえで、 銃器、薬物売買などの違法性が明確な場合には直ちに警察に通報。また、性 的な感情を刺激したり、犯罪を誘発するような有害サイトの場合は、プロバ イダーに勧告し、削除を要請する仕組み。相次ぐエアガンの改造部品取引の 監視にも威力を発揮することが期待されている。 ▼ACCSからのお知らせ 2005年10月11日 社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の「ネットワーク 諸問題対策委員会オンラインゲーム支援ワーキンググループ」では、オン ラインゲームで起きているルール・マナーに関するユーザー間のトラブルを 防止するため、ユーザー向け小冊子「ご存じですか、オンラインゲームの ルールとマナー」を作成し10月から配布を開始しました。 http://www2.accsjp.or.jp/topics/release2.html ▼ホットラインに寄せられた相談件数 http://www.iajapan.org/hotline/2005data.html 2005年 9月 45件 最近は、このような相談が増えています。 相手は出会い系サイト業者ですから、迷惑メール対策は難題です。 本当に登録していた例 「ある出会い系サイトに登録後、退会処理を依頼したのにもかかわらず毎 日5通ほどの営業メールを送りつけられて迷惑しています。何件か出会い 系に登録した事があるのですが、そのサイトだけが何時までも迷惑メール を送ってきます。何度退会依頼をしても言う事を聞かなく悪質です。」 もともと登録してなさそうな例 「出会い系サイトが、いつまでも、退会処理をせず、迷惑メールを送り続け てきます。止めるようサポートにお願いしているのですが、停止されません。 データ通信協会様にお願いしたのですが、相変わらず届いており、 どちらか警察に連絡した方が良いのかも知れませんが、どうか上記の ××@××××.com を指導をして頂きたく、よろしくお願い致します。」 ▼その他の最新ニュース 2005.10.13 「のまネコ」グッズのロイヤリティは受け取らない〜エイベックスが方針(INTERNET Watch) http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/10/13/9462.html エイベックスニュースリリース(PDF) http://www.avex.co.jp/j_site/press/2006/051012.pdf 2005.10.6 闇サイトで殺害依頼受けた男を詐欺容疑で再逮捕(日経新聞) http://it.nikkei.co.jp/security/news/index.aspx?i=2005100508743cf 2005.9.30 警察庁、ドメイン名の期限切れトラブルに注意喚起(INTERNET Watch) http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/09/30/9308.html 2005.9.29 IIJなどプロバイダー各社、迷惑メール業者締め出しで連携 http://it.nikkei.co.jp/security/news/net_crime.aspx?i=2005092809504cf 2005.9.28 銃刀法違反 エアガンの改造部品をネット販売 容疑の業者3人逮捕(Mainichi Interactive) http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/it/network/news/20050928org00m300077000c.html 2005.9.22 「インターネットの有害情報から子どもを守ろう」東京都が“大作戦” (INTERNETWatch) http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/09/21/9218.html 2005.9.21 NTTPC、出会い系などのメールを排除する迷惑メール対策提供(日経新聞) http://it.nikkei.co.jp/security/news/net_crime.aspx?i=20050921ca001cf 2005.9.8 ウェブセンスが警視庁に全面協力、犯罪関連サイトのフィルタリングで(INTERNET Watch) http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/09/08/9074.html 2005.9.6 ボーダフォン、出会い系などのURLフィルタリング機能を3G向けに提供(INTERNET Watch) http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/09/06/9048.html 2005.9.9 警視庁、JWordにも有害サイト情報を提供(ITmedia News) http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0509/09/news089.html ▼編集後記 闇サイト(調査探偵サイト、アルバイト斡旋サイトなど)の取材が増えています。 「実態は? 失敗しても依頼金は戻らない場合が多いのか。対策はないのか。」 はっきりとは答えられません。 このような相談を受けたことがありますか。私は2年前に1回だけあります。 「ネットで捜した探偵会社にネットストーカの犯人を特定してほしいと依頼した。 犯人がわからなかった上に、全くの手抜きデタラメ調査とわかった。 調査料数十万円は返金されません。その後警察に頼んだらあっという間に 犯人を特定することができた。簡単な調査だとわかり憤慨している。」 その探偵会社にどんな調査だったのか尋ねたら、 「契約の○条に記載の通り、親族以外には一切調査内容を教えられない守秘義務がある。 警察だから犯人が特定できたのであって、当調査会社では出来る限りのことをした。」 とのことで逃げられました。 迷惑メール対策と同様、このようなサイト対策は永遠の課題なのでしょうね。 難しい取材が多いので、バテ気味です。 以上