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講演概要

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基調講演「サイバー犯罪の現状と課題」
警察庁 情報通信局 技術対策課 課長補佐 熊谷 勉氏

不正アクセス、ネットワーク利用詐欺、児童ポルノの頒布、コンピュータウイルス事案等について具体的な検挙事例を基にハイテク犯罪の現状と脅威についてに説明した上で、警察の取組みを紹介します。更に、サイバーテロの脅威として警察サイトに対するサイバー攻撃の分析結果を詳細に解説した上で、サイバーフォースが行っている重要インフラ事業者等との連携強化において警察に寄せられた要望や重要インフラの情報セキュリティ対策の現状と課題等に言及し、サイバーフォースを初めとしたサイバーテロ対策のための体制、資機材、技術対応力及び国際協力の強化など警察の行っている取組みについて解説します。
パネルディスカッション:「企業に学ぶ危機管理」
●モデレータ
熊谷 誠治氏 株式会社電通国際情報サービス e-テクノロジ統括部 主幹研究員
●パネラー
倉田 盛彦氏 株式会社日立製作所
          情報システム事業部 e-プラットホーム本部 情報セキュリティソリューション部 主任技師
佐野 晋氏   株式会社日本レジストリサービス 代表取締役副社長
白橋 明弘氏 ネットワンシステムズ株式会社 応用技術本部第1部部長
濱田 武史氏 株式会社UFJ銀行 システム企画部 調査役
吉田 武央氏 富士ゼロックス株式会社
          ニュービジネスカンパニー ビジネスサービス事業統括部 beat事業部 プロジェクトマネージャ

ビジネス現場のでIT(情報技術)の利用が広がる中で、企業経営においては、セキュリティ、プライバシ保護、危機管理などが重要な課題となっています。しかし、それによって直接的に利益を得られるものではなく、技術的な知識も要求されるいために、多くの企業においては十分な検討が行われていないのが実情ではないでしょうか。

トラブルが発生してからでは手遅れであり、状況によっては企業の存続に係わるような重大な問題に発展する危険があることは、BSE(狂牛病)問題を持ち出すまでもなく明らかです。しかし、具体的な問題としては認識が難しいという側面も持っています。

今回のパネルディスカッションでは、実際の現場でこれらの問題に対応しておられる企業の管理者のかたにお集まりいただき、どのように考え、どのような行動をとろうとしているのかというお話をお聞きする予定です。

「どうしている」という具体的なお話は、危機管理上、すべてを公開していただくのは難しいと思いますが、一般企業にとって役立ちそうな情報をできるだけたくさん引き出すことで、経営者・管理者のみなさんに役立つようなディスカッションにしたいと考えています。
「e-Japanの新たな展開 ~インフラ整備からITによる産業競争力強化へ~」
電子商取引推進協議会(ECOM) 企画部会長 (トヨタ自動車(株)情報事業企画部主査)
黒岩 惠氏

「e-Japan戦略」以来、高速ネットワーク、電子政府、電子商取引、IT人材の育成などその成果が少しずつ現われ、今後の日本経済浮上への起爆剤として期待される。「e-Japan戦略」の次なるターゲット、すなわち情報インフラの整備の後に期待される戦略は何か? 国の競争力強化とは、電子政府の実現やブロードバンドなどのITインフラの整備を行政や社会、さらに産業界全体が享受し、それぞれの企業がIT/EC化による組織や仕事の仕方を抜本的に革新することであり、それが産業構造の改革であり、産業構造のソフト化であろう。 ここでは「物づくりとIT」,「人間・機械(ITも含め)系の協調」という視点でトヨタのIT化事例を引用する。また、現在EC社会の制度設計に関わる立場も加えて、業務改革の主役である人および組織とITのシナジーによる企業競争力の強化の重要性について考察する。


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