今日、社会のさまざまな分野で急速に情報化が進んでいます。このような社会の情報化に対応するために、教育の分野でも積極的に情報教育に取り組んでいます。学習指導要領の改定により、初等中等教育においても、積極的にコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を教育活動に取り入れるようになりました。2003年には高等学校に普通教科「情報」が誕生し、それにともない、初等教育からの体系的な情報教育が本格的に取り組まれるようになるでしょう。
しかし、情報化には「光」と「影」があります。子供たちが情報手段を利用する場合には、できるかぎりこの「影」の影響から子供を守ってやらなければなりません。そのために、子供でも読めるような表現を用いて、この子供のためのルールとマナー集を作成しました。けれども、子供は好奇心旺盛なので、大人が目をはなせばすぐに、ルールやマナーを守らず「影」の部分へも踏み込んでしまうでしょう。そこで、子供たちができるかぎり自由にインターネットを体験できるように、大人側が気を付けてあげるべきことをまとめてみました。
インターネットを使う上でのマナーは、基本的に2つあります。1つ目は「相手を思いやること」です。ネットの先にいるのは自分と同じ人間であることを、常に意識させてください。どのように振る舞えば、ネットの先の相手に迷惑をかけないか、不快な気分にさせないか、こう考えれば、マナーは自然と理解できるはずです。2つ目は「自分の身は自分で守る」ことです。インターネットに潜んでいる危険からは、自分で自分の身を守るしかないのです。しかし、子供は「自分で自分の身を守る」ことができません。そこで、大人が常に子供の活動に目を配り、トラブルや危険から子供を守ってあげるようにしましょう。
この子供のためのルールとマナー集(教師・保護者版)は、この2つの基本をベースに、子供がインターネットを利用する際に、大人が気を付けるべきことをまとめたものです。子供版(色がついているページが子供版)のそれぞれの項目に対応させて、特に、子供を指導するという観点から重要な点を記述しました。子供には、子供版のルールとマナー集を与え、子供が何か疑問に思ったことやわからないことを質問してきたら、教師&保護者版を参照して、子供の質問に答えてあげてください。また、この教師&保護者版は、子供を指導する、という観点で作られていますので、一般的なルールとマナーについては、一般用のルールとマナー集を参照するとよいでしょう。
ここでは、インターネットを使う上での一般的な注意事項について説明しています。
1.1 一般的な注意 ↑インターネットは多くの人が共有して使うものです。ですから、たとえ子供といっても、誰か一人のいいかげんな行動が、たくさんの人へ迷惑をかけてしまうことになります。そのようなことにならないように、インターネットにはたくさんの人と共有する場であることを子供に教え、人に迷惑をかけないために守らなければならないマナーがあることを理解させるようにしてください。
1.2 自分の行動には自分で責任を持つこと ↑現在のインターネットの世界は、一種の無法地帯で、いろいろな人がいろいろなことをしています。ですから、自分で気がつかないうちに犯罪にまきこまれたり、重要な個人データを流してしまい、それが悪用されるようなこともあるかもしれません。インターネットでは、子供だからといって、間違いが許されるとは限りません。子供がクレジットカードの番号を流してしまい、悪用されてしまったとしても、どうすることもできないのです。基本的に、子供がインターネットを使う時には、大人の監視下で使わせるようにしてください。また、トラブルに巻き込まれないように、自分の行動には自分で責任を持つよう、しっかり言い聞かせておくことも大切です。
1.3 文字による通信が主体となること ↑ネットワーク上で、人と交流をするときには、文字による場合がほとんどです。声や顔の表情が伝わらない分、文字による交流では、誤解がよく起きます。それによるトラブルは、毎日のようにあちこちで起こっています。ですから、子供が相手に対して失礼な文章を流してしまわないか、誰かとメールや掲示板などでけんかしていないか、常に気を配るようにしましょう。また、子供がメールを送るときには、文章の見直しを十分に行ったかを確認させることも必要です。
1.4 使用前に十分説明をすること ↑インターネットはまだまだ発展途上の未開の地です。子供が一人で探険した場合、かなり危険なトラブルに遭遇する可能性はまだまだあります。子供が危険にあわないように、前もって十分に説明を行ってください。また、子供一人ではなく、大人と一緒のときにインターネットを使うようにするといいでしょう。子供が何をやっているのか、どういう状況にいるのかは、必ず、大人が把握しておくようにしてください。
インターネットには「光」と「影」があります。この「影」の影響からできる限り身を守るために、セキュリティという考え方があります。ネットワークにつながっていることで、悪い人が外から侵入してシステムを破壊したり、データを盗んだり、といった出来事が起こるのです(例:クラッカーによる攻撃)。これらのことから身を守るために、コンピュータをインターネットにつなげている限り、セキュリティには十分に注意してください。
ここでは、生徒が気をつけるべきセキュリティについてまとめてみました。インターネットでは、「子供のやることだから」という言い訳は通用しません。子供のユーザーIDとパスワードから、悪い人に侵入されてしまう可能性も十分にあるのです。
2.1 パスワードについて ↑学校や家庭で使うときには、基本的に、大人がパスワードを管理するようにしてください。また、定期的に、パスワードは変更が必要です。これらのパスワードには、本人の名前や誕生日といった本人の情報から推測しやすいものや、非常に簡単なもの、意味のある単語を使ったものなどは使わないようにしましょう。悪い人はこういったパスワードを破るための辞書を使うので、意味のある単語だと、パスワードを破られてしまう可能性が高いのです。
パスワードは、銀行のキャッシュカードでの暗証番号に相当するものです。ですから、このパスワードを他人に知られてはいけないこと、自分で管理しなければならないことを、十分子供にわからせた上で、子供にパスワードを与えるようにしてください。
また、友だちのパスワードを盗んで使用したり、悪気がなくても友だちのIDを使うような子供がいた場合には、それがいけないことであることをきちんとわからせるようにしてください。
2.2 ユーザーIDについて ↑ユーザーIDは、必ず、1人1IDとなるようにしてください。クラスで1つ、家族で1つのIDを使用しているところもあるでしょう。しかし、これでは、セキュリティ上問題がある上に、インターネット上にいる他の人が混乱を起こす原因にもなります。
ユーザーIDは、インターネットでの名前に相当するものです。各自に自覚をもたせるためにも、ユーザーIDは、使う人の分だけ用意するようにしてください。そして、友だちのIDを使ったりすることのないよう、十分に注意して、指導してください。
2.3 プライバシーの守り方 ↑インターネットのページの中には、アンケートやら懸賞への応募やらで、住所や電話番号を記入させるページがあります。これらのページの中には、ダイレクトメールなどの名簿を作るための情報を集めるためのページや、情報を悪用するためのページもあります。したがって、子供たちが、こういったページに気軽に個人情報を書き込んでしまわないように、十分注意して、指導する必要があります。
また、電子メール等で住所や電話番号を聞いてくる人もいるかもしれませんが、基本的には、そういった個人情報は流さないように指導してください。
2.4 コンピュータウィルスについて ↑コンピュータウィルスは、以前は、感染しているパソコンから、フロッピーディスクなどを経由して感染することが多かったのですが、最近では、ネットワークを経由した感染が主流になっています。ネットワークを経由した場合、ダウンロードしたプログラムに含まれていたり、添付ファイルの中に含まれていたり、添付ファイルがウィルスプログラムそのものだったりします。したがって、ダウンロードしたデータや、メールの添付ファイルには注意が必要です。差出人に心当たりのないメールや添付ファイルがあったら、それはすぐに捨ててしまうようにしましょう。また、ウィルスに感染したことに気がつかず、誰かにメールを送ったりすると、その送った相手までが、ウィルスに感染してしまうかもしれません。ウィルスに感染したままにしておくと、自分が加害者となる可能性もあるわけです。子供に指導をするときにも、自分が困るだけではなく、多くの人の迷惑になる可能性があることを強調してください。
また、パソコンには必ずワクチンを導入してください。ウィルスは日々進化するので、最新の情報を入手し、こまめにワクチンプログラムの更新を行うようにしてください。
2.5 その他のセキュリティについて ↑コンピュータやインターネットを使う時には、セキュリティに十分気を付けなければなりません。上に説明したこと以外にも、各学校や家庭で、それぞれセキュリティに気をつけるようにしてください。例えば、「コンピュータ室に入るときには、かならず、担当の先生の許可をとらなければならない」「コンピュータ室は、決められた時間以外は鍵をかける」など、各学校の状況によっていろいろ考えられると思います。そして、その規則を子供たちがきちんと守るように指導しましょう。
また、インターネット上には、セキュリティや管理の関係上、受け取れるメールの数や大きさを制限しているサーバーもあります。子供が必要以上に大きなサイズのメールを送ったり、一度に大量のメールを送ったりすることのないよう、注意してください。また、友だちのパスワードを盗んで勝手に友だちのIDでインターネットを使ったり、友だちの名前を使ってメールを出したりすることは、インターネットではやってはいけないことであることも、十分に指導するようにしてください。
一般の社会と同様に、インターネットを使ううえでも守らなければならない法律があります。特に、著作権や肖像権の侵害、名誉毀損といった行為については、本人も気付かないうちに法律に違反してしまっているケースも少なくありません。また、最近は個人情報の保護も叫ばれています。子供たちがトラブルに巻き込まれないよう、しっかり指導してあげてください。
インターネットや雑誌などでは、「著作権フリー」というイラストやソフトウェアがあります。これらは、著作権を考えずに使うことのできるものですが、できるかぎり、出典を明記しておくように指導しましょう。また、フリーソフトの著作権は作者にあります。作者の意向に反した行動は取らないように、気を付けましょう。フリーソフトに似たものにシェアウェアがあります。
【一般用 3章 関連法規】
著作権の侵害は、インターネット上で一番よくみられる行為です。子供が、どこかのページの内容を、あたかも自分が書いたもののようにWebページに載せたり、レポートに書いたりしないように、十分注意してあげてください。また、もし、そのような行動をとった子供には、それが、そのページを作った人の持っている権利を無断で侵害していることを説明し、なぜいけないのかを考えさせてください。
子供がどうしてもある記事や写真、絵などを使いたいと言ってきた場合には、その作者に許可をとるようにしましょう。このときに、世界中に公開するのか、それとも学校内だけでの公開なのか、などによって、許可の条件が変わってくる場合があります。許可を求めるときには、使いたい理由、子供が使うということ、公開の条件、公開するとした場合のURLなどを相手に報告します。必ずではありませんが、教育利用を条件に使用許可をもらえる場合もあります。その際には、子供が作成したページやレポートに、借りてきた物であることがわかるように、作者の名前を明記させるようにしましょう。
許可がおりなかった場合には、残念ながらあきらめるしかないので、その理由を子供に説明して、何か代替となる案を考えてあげてください。
また、子供のWebページの内容が、勝手に他のページに転載されていたり、雑誌などの記事に載っている場合もあるかもしれません。このような事態が起こった場合には、直ちにその相手に、著作権違反であることを抗議をするようにしましょう。また、これを題材に、子供に著作権について考えさせるのも一つの手です。
3.2 肖像権について ↑子供がWebページなどに写真を使う時には、肖像権について注意してあげてください。写真を使う時には、周りに写っている人すべてに掲載の許可をとる必要があります。また、Webページとして公開する場合、子供の顔が特定できる写真は使ってはいけない、という制限のある都道府県もあります。学校内での公開の場合と、世界中への公開の場合とで、扱いが変わってきます。どこに対する発信なのかを必ず意識して、指導するようにしてください。
3.3 個人情報の保護 ↑子供が勝手に家族や友だちの個人情報を発信してしまわないように注意してください。例えば、Web上のアンケートと称したページに、友だちの名前や住所を記入したり、家族の情報を記入したりしないように、十分に注意してください。個人情報の保護については、個人情報ガイドラインを参考にして、子供のレベルにあわせて指導するようにしてください。
電子メールは、インターネットで使うことのできる、最も基本的で重要なサービスの1つです。電話の応対や手紙の書き方のように、電子メールの使い方、書き方も確実に身につけさせてあげてください。
トラブルにもいろいろな種類がでてくると予想されますが、できる限り、個別に対応を行い、確実に指導するようにしてください。
【一般用 4章 電子メール】
電子メールが届いていないかどうかを定期的に確認するような習慣を身につけさせましょう。確認してもいつもメールが届いていなかったら、子供は電子メールへの興味を失ってしまいます。大人が定期的に何かしらメールを送ってあげるようにしてもよいでしょう。
個人宛に届いた電子メールはメールボックスにたまるのですが、規定件数以上たまると、メールボックスがあふれてしまい、その後は、メールを出しても届かないことになります。電子メールの仕組みやメールボックスの仕組みなどを、通常の郵便物などと比較して、子供にわかりやすく説明してあげてください。
また、メーラー(メール送受信ソフト)の使い方や、インターネットへのアクセスの仕方、接続しているプロバイダによる固有の制限なども、最初に指導するようにしましょう。
【一般用 4.2 電子メールのチェック】
電子メールは、基本的に文字が中心のコミュニケーションです。顔の表情や声の調子までは伝わらないので、ちょっとした言葉の受取方の違いから、大きな喧嘩に発展してしまうことも日常茶飯事です。子供がこういった喧嘩に巻き込まれないよう、ある程度は子供の電子メールの内容に目を通しておくことが必要です。電子メールを書くときにはていねいな言葉で書くことを指導し、誤解をまねきそうな文章や攻撃的な文章があれば、書き直させるようにしましょう。
また、改行がなかったり、段落間にあきのないメールは大変読みにくいものです。受け取った相手が読みやすいように、読みやすい電子メールの書き方を工夫させてください。電子メールソフトによっては、返信するときに、自動的にもとのメールが引用されたりしますが、それをそのまま送ると必要以上にメールが長くなって、読みにくくなります。必要なところだけを選んで、残りの部分は消すようにしてください。名無しの権兵衛さんからのメールにならないように、メールの最初と最後に名前を名乗る必要がありますが、かといって住所や電話番号まで書いたりはしないようにしましょう。
インターネットでは、いろんな人がいろんな電子メールのソフトを使っています。そのソフト固有の問題もあるので、子供に使わせる前に、まず、大人がそのソフトを使って、固有の問題を洗い出すようにしてください。ソフトによっては、最初の設定ではHTML形式のメールが送られてしまったり、一行35文字に自動的に調整しないため、送ったメールが文字化けを起こしてしまったり、といった現象が起こるかもしれません。それぞれ、例えば前者なら設定を変更する、後者なら、35文字以内に改行をいれる、などの工夫でトラブルを避けることができます。
電子メールを送るときには、その電子メールを受け取った人のことを常に考えてください。受取人に迷惑をかけないためにはどのようにすればよいのか、そう考えながらメールを書けば、それほど失礼なメールにはならないでしょう。その点を十分に子供にも考えさせてみてください。
【一般用 4.4 電子メールの文章の書き方】
電子メールには、そのメールの内容がわかるような、適切で簡潔な題名をつけるようにしましょう。また、メールを送受信するサーバーの設定によっては、日本語の題名には対応してない場合があります。外国に送る場合など、日本語の題名をつけていないか、チェックしてあげてください。
題名に半角カナや機種固有文字などを使ってしまうと、電子メールが文字化けしてしまうだけではなく、自分や相手のサーバーに悪い影響を及ぼします。十分気をつけてください。
【一般用 4.5 題名(タイトル、サブジェクト)のつけ方】
インターネットには世界中の人が接続しているので、それぞれ、使っているコンピュータやOS、自国の言語の取り扱い(文字コード)にはいろいろな種類があります。自分では見ることができても、相手は見ることのできない文字もたくさんありますし、半角カナは、インターネットでは一切使うことができないものです。
同じように、メールの形式にもいろいろありますが、受け取る側が、必ずしもそのメール形式のメールを読めるとは限りません。最初は、できる限りシンプルなテキスト形式のメールとし、相手がどのような形式のメールを受け取ることができるのかを確認するようにしましょう。特に、HTML形式の電子メールには要注意です。
具体的に使用できない文字については、4.6 使用する文字やメール形式の注意(一般用)を参照してください。
【一般用 4.6 使用する文字やメール形式の注意】
電子メールの場合、1文字でもアドレスを間違えると、相手に届かないばかりか、時には、まったく知らない他の人にそのメールが送られてしまうこともあります。送信する前に、必ずアドレスを確認するように指導してください。
【一般用 4.7 宛先を確認する】
ファイルの添付は非常に便利な機能ですが、その分だけ、トラブルが起こることも多いです。ファイルの添付を行う場合には、必ず、大人が一緒に確認してから送るようにしてください。
添付ファイルの容量がやたらに大きかったり、自分が持っていないソフトウェアで作られた添付ファイルが届いたり、添付ファイルを受け取れない環境にあったりすると、添付ファイルは非常に迷惑なものとなってしまうことは予想できますよね。ですから、いきなり添付ファイルを送ったりはせずに、自分が送りたいファイルを相手が見ることができるのか、添付ファイルを受け取ることができるのか、といったことを、必ず確認するようにしてください。
また、あまりにも容量の大きな添付ファイルは、自分のコンピュータや相手のコンピュータを壊してしまう可能性があります。子供が勝手に大容量の添付ファイルを送ってしまったりしないように、気を付けてください。
【一般用 4.8 ファイルを添付する】
電子メールにも、「不幸な手紙」ようなものや、「出所不明な噂話」が流れることがあります。このようなメールをチェーンメールといい、インターネット上に不必要なトラフィックを増やす原因にもなります。
チェーンメールを受け取ったら、すぐに削除するように指導してください。子供はこういったことが大好きですから、誰かがチェーンメールをはじめたら、いつのまにか、学校中にチェーンメールが流れている、同じチェーンメールをいくつも受け取るようになる、といった混乱が起こることが予想されます。このような混乱が起こらないように、チェーンメールに対する指導を行うとともに、子供の活動から目を離さないようにしてください。
【一般用 4.9チェーンメールに注意する】
電子メールでは、必ずしも正しい情報が流れてくるとは限りません。「GOOD TIMESというサブジェクトのメールはウィルスです。注意してください。」という、一見重要そうなメールであっても、実は、誰かのいたずらだったりするのです。電子メールで送られてきた情報に関しては、自分でその真偽を確かめるまでは、決して他の人に送らないように、十分注意してください。
また、電子メールでは、送信者を偽って出してくる物もあります。子供が、友だちの名前でメールを出してしまうかもしれません。このようなことがないように、十分に注意してください。子供が友だちの名前でメールを出したとしても、実際には、メールのヘッダ情報を見れば、送信者が誰だかはわかります。今後、このようなことが起こらないように、適切な指導を行うようにしましょう。
【一般用 4.11 虚偽の情報に注意する】
電子メールは一瞬にして相手に届く大変便利なものですが、自分のところのサーバーや経由途中のサーバー、相手先のサーバーが調子悪かったりすると、1週間ぐらいかかったりします。最悪の場合には、1週間後に「届きませんでした」というエラーメールが返ってきます。ですから、緊急を要する場合に電子メールを使うときには、電話などの他の手段も併用するようにしてください。
また、インターネットの電子メールでは、相手に届いたかどうかを確認する術がありません。電子メールを出したけれども、相手が読んでくれたかどうかがわからないのは、大変に不安です。ですから、メールが届いたら、まず、相手に、「届きましたよ」と返事を出す習慣をつけるように指導してください。
【一般用 4.12 返事が遅くても怒らない】
子供が不愉快なメールを受け取ったら、それは削除させるようにしましょう。決して、相手の挑発にのって、攻撃的な態度に出てはいけません。何度も繰り返されるようでしたら、プロバイダに相談したり、メーラーで、その人からのメールの着信拒否を設定するようにしてください。
【一般用 4.13 不愉快な電子メールへの対処】
電子メールを用いてダイレクトメールを送ってくる人もいます。大変迷惑なことなのですが、受け取ってしまったら、削除するようにしましょう。相手にしてはいけません。
また、たとえ善意であっても、不特定多数にメールを送ることは、相手の迷惑になります。誰が書いたのかわからないメールはもらった側もいい気分がしませんし、ネットワークに必要以上の負荷をかける原因にもなります。
【一般用 4.15 ダイレクトメールに関して】
子供が、友だちからきたメールを公開してしまったりしないように注意してください。メールが公開されてしまった子供はひどく傷つくかもしれませんし、著作権の侵害にもつながります。
もし、とてもおもしろい内容で、どうしても公開したい場合には、最初にそのメールを書いた子供に相談するように指導しましょう。電子メールは個人対個人のツールです。受け取った人以外の人や一般に公開するためにはそれにあった手続きをとる必要があります。子供が勝手に公開してしまったりしないように、十分に注意してください。
4.13 電子メールのセキュリティ ↑電子メールは、封のできる書留ではなく、読もうと思えば読めるはがきのようなものだと考えてください。暗号化などの技術も発展していますが、まだまだセキュリティが甘いのが現状です。
したがって、クレジットカードの番号やコンピュータへのパスワードなど、他人に知られては困る情報に関しては、電子メールで送らないようにしましょう。
また、子供が勝手にこういった情報を電子メールで送ってしまったりしないように、十分に注意してください。
【一般用 4.10 セキュリティに気をつける】
掲示板・チャット・メーリングリストへの参加は、最もインターネット特性を活かした、非常に魅力的な活動です。子供も、これらに参加したがるでしょう。しかし、これらの活動を子供に行わせるには、問題点が多いのも事実です。文章のちょっとした勘違いなどによる喧嘩やトラブル、プライバシー情報や個人情報などの流出、インターネット依存症と呼ばれる症状などの多くは、これらの活動が主な原因となっているのです。子供をトラブルから守るためには、教師や親の監視のないところでのこれらの活動への参加は禁止した方がよいでしょう。トラブルが起こってからでは遅いのです。
しかし、大人の目を盗んでも、これらの活動に参加しようとする子供もいるでしょう。フィルタリングソフトの中には、掲示板を読むことはできても書き込むことができないものがあります。これらのソフトを導入するのも一つの手です。
また、メーリングリストに加入すると、加入したメーリングリストによっては、一日に大量のメールが届くようになります。メールボックスをあふれさせてしまうと、そのメーリングリストの管理者のところにエラーメールが戻ってしまい、迷惑をかけてしまうことにもなります。子供のメールボックスは、ある程度定期的にチェックして、勝手にメーリングリストに参加していないか、メールボックスをあふれさせていないかを確認してください。
5.1 学校内での掲示板の運用 ↑学校内、クラス内などの範囲で掲示板を運用してみることは、子供がインターネットのルールとマナーを実体験する場として、非常に効果があります。状況が許すならば、掲示板を運用してみるとよいでしょう。
そのときには、一般用のルール&マナーを参考に、その掲示板独自のルールとマナーを作成し、それを子供に守らせるようにしましょう。
【一般用 5章 電子掲示板・ニュースグループ・メーリングリスト】
ワールド・ワイド・ウェブ(World Wide Web、WWW)は、インターネットで一番人気のあるサービスの1つです。キーワードを用いて検索を行ったり、マウスでクリックして、いろいろなページを検索することができます。このように、子供の主体的な情報収集活動にとても有効な反面、危険もいっぱい潜んでいるのがWWWです。WWWのページには、明らかに子供に有害なものや、アンケート形式で個人情報を集めようとするもの、中には有料のものもあります。大人が目を離せば、子供は、いとも簡単にこのようなページにアクセスしてしまうでしょう。子供が有害な情報にアクセスしないように、十分に気を配ってあげましょう。必要ならば、フィルタリングソフトを使うのもいいでしょう。
また、WWWのページにのっている情報は必ずしも正しい物とは限りません。誤った情報や作者の勘違い、古い情報がそのままになっているものなどがあり、自分自身でその情報の正誤を判断しなければなりません。さらに、WWWはあまりにもたくさんのページがあるので、検索になれないうちには、自分がほしい情報を探し出すこともできないでしょう。誤った情報や古い情報の見分け方、得た情報の確認の取り方や、検索エンジンの使い方などは、子供のレベルにあわせて指導してあげてください。
子供がWWWのページを公開するときには、著作権の侵害がないか、個人情報の保護はされているか、必要以上のプライバシー情報を公開していないか、そして、見てくれる人を混乱させるような内容や友だちの悪口が書かれていないか、といったことを確認してあげてください。WWWのページを公開するということは、全世界に向けて情報を公開することになります。「子供のやったことだから」といういいわけは通用しません。最初からWWWで全世界向けに公開するより、最初は、教室内、学校内だけで公開するなど、各学校の状況にあわせて、指導してください。
【一般用 6章 ホームページ】
WWWは、誰もが情報を発信できるところで、それが魅力の1つですが、そのかわり、その情報の真偽を判断するのは自分自身となります。子供がWWWのページの情報を鵜呑みしないように、十分に注意してあげてください。
【一般用 6.1 内容の信頼性】
インターネットの検索方法として、Yahoo!やgooなどの検索エンジンを使ったものがあります。ただし、Yahoo!にしても、gooにしても、一長一短の所があり、確実に必要な情報を検索するのは、非常に難しいことです。また、自分の欲しい情報が必ず存在している、という保証はどこにもありません。
子供に調べ物学習をさせる時、あくまでもインターネットでの検索は、情報を検索する方法の1つにすぎないことを意識させてください。インターネットでの情報の検索は、図書館で本を調べたり、専門家に話を聞いたりするのと同じ、1つの方法にすぎないのです。
ただし、その「方法」の使い方は教えなければなりません。子供の成長レベルにあわせて、インターネットでの検索方法を適切に指導するようにしてください。
6.3 有害なページに注意 ↑WWWのページの中には、アダルトサイトや暴力、薬物についてなど、子供に有害なものも、たくさんあります。これらにいとも簡単にアクセスできてしまうのも、インターネットの「影」の部分といってもよいでしょう。常に子供の活動には目を配り、子供を有害な情報から守ってあげてください。
フィルタリングソフトを導入したり、アクセスできるサイトを限定したりすることも必要でしょう。まだまだ、子供が自由に活動するには、WWWは危ない場所なのです。それを十分に意識して指導してください。
また、もし、子供が有害なページをみていた場合、そのページがなぜ「有害」なのかを説明してあげてください。自分で「有害」なページを判断する力を養うために、ときには、大人主導で「有害なページ」にアクセスしてみることも必要です。
【一般用 6.3 有害なホームページ】
子供がWWWのページを作った場合には、公開前に必ず確認してあげるようにしましょう。WWWは簡単に情報を公開できるけれども、そのかわり、情報の発信には発信者に責任がかかることをよく理解させてください。
また、ページの公開にあたっては、著作権の侵害や個人情報の保護、プライバシー保護に十分注意してください。
【一般用 6.5 作成したホームページの内容に責任を持つ】
WWWのページを公開しているときには、作成した日や更新した日、そのときに更新した情報などがわかるようにしたほうがよいでしょう。逆に、ページを見るときにも、更新日時などを確認して、あまりにも古い情報の場合、それよりも新しい情報がないかどうかを探すように指導してください。
【一般用 6.6 作成したホームページの内容に責任を持つ】
WWWのページを公開している限り、ある程度、そのページの作者がわかるような情報を載せた方がみる人に対しても親切です。また、公開している限り、ページを見たひとからの反応が欲しくなるでしょう。しかし、住所や電話番号、学校名などをむやみやたらに載せると悪用される場合があります。連絡先としては、電子メールアドレスを記載するのがよいでしょう。
【一般用 6.7 作成者の連絡先】
子供がページを作成するときに、友だちや他の人の悪口などを書いていないかを確認してください。悪口を書かれた子供は傷つくかもしれません。ページを公開してしまうと、その悪口の内容を誰がみるのかわからないのです。そのようなページを作成している子供がいたら、それがどういう影響を及ぼすのかを説明して、今後は書かないように指導してください。
また、もし、子供以外のページに子供の悪口が書かれているのを見つけたら、すぐにメールなどの手段で抗議をするようにしてください。
【一般用 6.10 誹謗・中傷しない】
インターネットには、たくさんの種類のコンピュータ、OS、ブラウザなどがあります。WWWのページは、どのようなコンピュータ、OS、ソフトを使っても、内容が伝わるように、という考え方のもとで発展してきたものです。ですから、紙に書いたもののように、必ずどの人にも同じように見えるとは限りません。できる限り、汎用性を重視した、シンプルな作りを心がけるように指導してください。
また、公開前には、ブラウザによって極端に表示が狂うページがないかどうかを確認してください。
【一般用 6.14 ホームページの表示】
他のページにリンクを貼るときには、それが誰のページかがわかるようにした方がよいでしょう。自分のページの一部のような扱いをしないように、十分に注意してください。
リンクの貼り方については、各ページに指定がある場合もあります。リンクフリーとなっている場合には、リンクを貼るのは自由ですが、できれば、事後に1通、メールを出しておくとよいでしょう。何も書かれていない場合や、リンクを貼るときには連絡をください、と書かれている場合には、リンクを貼る前に、リンクを貼りたい(相手の)ページ、自分のページのURL、リンクの目的、公開は学校内かそれ以外か、などを記述して、リンクの許可を得るようにしてください。
【本ルールとマナーのリンク・転載・引用について】
また、子供がリンクを貼りたい先の内容が、子供がリンクを貼るのにふさわしいページかどうかを確認してあげてください。
【一般用 6.16 リンクの取り扱い】
オンラインショッピングのお店には、いろいろな商品がとても魅力的に紹介されています。自宅にいてもインターネットでお買い物ができるオンラインショッピングはとても魅力的ですが、まだまだトラブルが多いのが現状です。
また、オンラインショッピングの仕組みをよく理解していない子供が、勝手に商品を注文してしまうこともあるかもしれません。オンラインショッピングはとても魅力的に商品を紹介しているので、どうしても欲しくなって、親のクレジットカードの番号を流してしまうかもしれません。
ここでも、「子供のやったことだから」といういいわけは通用しません。子供がオンラインショッピングにアクセスして勝手に商品を注文してしまったりしないように、十分に気をつけてください。
【一般用 7章 オンライン・ショッピング】
教師・保護者の方へ
インターネットやコンピュータを使っていると、一般にはあまり使われていない、専門用語に数多く出会います。以下の用語解説を参考にして、子供に聞かれた場合には、解説をしてあげてください。
HTML
Hyper Text Markup Language(ハイパーテキスト機能付加言語)の略。WWWのページを記述するために使われる文書記述形式です。テキストファイルの中にタグと呼ばれる文字列を埋め込むことで、文字の大きさや色、下線などの装飾や見出しのレベルなどを指定することができます。また、他の文書や画像ファイルへのリンクを設定することができます。
IPアドレス
電子メールアドレスやURLを指定すれば、世界中のコンピュータに接続することができるように、インターネット上のコンピュータは、IPアドレスによって一意に指定することができます。このIPアドレスは、ピリオドで区切った1から255までの数字を4つ並べた番号群で表現されます。IPアドレスは、番号群で表現されるため、コンピュータには便利ですが、人間にとっては覚えやすいものではありません。よって、人間にとって覚えやすい名前をつけることもでき、これをドメイン名といいます。このドメイン名とIPアドレスは1対1対応しています。
URL
Uniform Resource Locatorの略語。インターネットに接続されたコンピュータ上のサービスや情報を特定するための表記方法です。目的のコンピュータへのアクセス方法やホスト名、ファイル名を同時に表記することができます。
WWW
World Wide Webの略語。インターネット上に散らばった情報に、自由にアクセスすることを可能にしたシステムのことです。情報は、インターネット上にある複数のWWWサーバーによって提供され、WWWクライアントで閲覧します。
WWWクライアント
WWWサーバーによって提供される情報を閲覧するためのソフトウェアのこと。現在よく使われているのが、Internet Explorer やNetscape Navigatorです。ブラウザともいいます。
WWWサーバー
WWWクライアントに情報を提供するサーバーソフトウェア、またはコンピュータのこと。
アドレス
インターネットでアドレスという場合、電子メールアドレスとIPアドレスの2つがあります。最近では、WWWのURLなどをアドレスということもあります。
ウィルス
コンピュータの正常な動作を妨害したり、ファイルを壊してしまったりする悪意のプログラムのこと。ウィルスによって、コンピュータが正しく動作しなくなった状態を「感染」といい、ウィルスは、フロッピーディスクやネットワークを通じて他のコンピュータにも感染していきます。ウィルスは、クラッカーが自分の腕試しに作った物が多く、その種類も非常にたくさんあります。ウィルスを駆除するためにはワクチンプログラムを使います。
管理者
コンピュータやネットワークの管理をする人。コンピュータのソフトやハードの設定を行ったり、トラブルを処理したりします。つまり、利用者が使いたいときにいつでも使えるような状態に、コンピュータを維持する仕事を行っています。
クラッカー
ネットワーク上のコンピュータに不正侵入し、情報を盗み出したり、壊したりしてしまう犯罪者のこと。
サーバー
ネットワーク上でサービスを提供するコンピュータのこと。サーバーマシンともいいます。具体的には、WWWサーバー(Webを提供するコンピュータ)、メールサーバー(電子メールの送信、受信などを行い、各ユーザーに配信するコンピュータ)、ファイルサーバー(グループで共有するファイルを提供するコンピュータ)などがあります。
サービス
サーバーによって提供される機能のこと。電子メールやWWWなどはこのサービスの1つと考えることができます。
シェアウェア
ネットワーク上で一般に公開されていたり、雑誌の付録でついてくるソフトウェアの中で、一定期間試しに使ってみて、気に入ったら使用料を支払う約束になっているソフトウエアのこと。
テキストファイル
文字コードだけを含んでいるファイルのこと。テキストエディタでファイルを開いて、文字化けをおこさないものです。
電子掲示板
ホストコンピュータ上に、誰でも自由に読み書きのできる電子的な掲示板を用意したシステムのこと。電子掲示板は、設定によって、限られたユーザだけがアクセスできるようにすることもできますし、Webを通じて情報を不特定多数の人に提供することもできます。
電子メール
手紙に相当するインターネット上のサービス。テキストのメッセージを相手に送ることができます。最近では、メールソフトにより、テキスト以外の形式のメールも送れるようになってきましたが、インターネット上でのデータのやりとりの基本はテキスト形式です。
電子メールアドレス
電子メールを利用する上での住所に相当するものです。送り先、送り主を特定するために使います。
電子メールアドレスはユーザ名、@マーク、ドメイン名の3つから成り立っています。
ドメイン名
インターネット上にあるコンピュータが持っている名前で、所属している組織を表します。ドメイン名は、必ず、インターネットでたった1つに決まるようにつけられています。IPアドレスと一対一対応しています。
ハイパーテキスト
複数のテキストを相互に関連づけて、参照したり引用したりする概念。テキスト中のある文章から、関連する別のテキストを呼び出す機能(リンク)を持っています。最近では、テキストだけでなく、画像や音声なども含めて扱うこともできます。WWWはハイパーテキストの一例です。
パスワード
コンピュータやネットワークの不正利用を防止するために、そのユーザが本当に使用を許可されたユーザかどうかを確認するために要求される暗唱番号、または暗唱文字列。銀行のキャッシュカードと暗証番号のようなもので、ユーザ名と対にして使われます。パスワードは、数字、記号、アルファベットを意味のない文字列として組み合わせて作り、ときどき変更するようにしてください。もし、パスワードが他人に知られてしまうと、コンピュータを不正使用され、大きな損害を被る場合もあります。
フリーソフトウェア
ネットワーク上で一般に公開されていたり、雑誌の付録でついてくるソフトウェアの中で、使用料を支払わずに使うことのできるソフトウェアのこと。ただし、著作権は作者にあるので、著作権を侵さないようにしなければなりません。
プロバイダ
主に、個人や企業のために、インターネットの接続を提供する業者のこと。プロバイダは、各地にアクセスポイントを設けており、プロバイダと契約した人は、自分のコンピュータから、自宅近くのポイントに電話をかけて、プロバイダのコンピュータに接続し、そこからインターネットに接続することができます。
ホームページ
WWWクライアントで、一度に表示される画面を「ページ」といいますが、ホームページはまとまった1つの内容の複数のページへの出発点にあたります。その一連のページの目次の役割を果たしていることが多いようです。最近では、Webページそのもののことを、ホームページという場合が多いようです。これらのページは、HTMLで記述されたテキストファイルがベースとなっています。
メーリングリスト
インターネット上で、電子メールを利用して、特定の複数メンバーと情報交換を行うシステムのこと。ニュースグループや掲示板のように情報を共有することができますが、参加するには登録が必要です。参加者が限定されている分だけ、密度の高い情報のやりとりが可能です。
文字コード
日本語をコンピュータの画面に表示させるために、コンピュータはそれぞれの文字に対して固有の数値を割り当て、文字を数値データとして扱っています。例えば、「82A0」という数値の並びは「あ」に対応している、などです。アルファベットと数字、記号が主な欧米の言語に対し、日本語は、ひらがな、かたかなの他に漢字があるわけですから、同じ対応パターンのデータを使うわけにはいきません。この文字と数値データの対応を文字コードいい、日本語だけでも、主なもので3種類あります。ブラウザでページを表示させたときや受け取った電子メールが文字化けしていた場合には、この文字コードの設定が正しいかどうかを確認してください。
ニュースグループ
インターネット上にある電子会議システムの1つ。個人対多数の情報を交換するために開発されたサービスで、テーマごとに情報を交換したり議論したりするグループが形成されています。これをニュースグループといい、現在、1万をこえるグループがあります。
ニュースグループは、パソコン通信と違い、どこか1カ所に記事を集めたコンピュータがあるわけではなく、ニュースサーバを持っているコンピュータが、投稿された記事をバケツリレー式に他のニュースサーバに転送します。これを繰り返すことで、インターネット上のすべてのニュースサーバに記事が送られる仕組みになっています。
文字化け
本来は、日本語で記述されているはずのものが、日本語でも英語でもない変な文字列として表示されてしまう現象のこと。たいていは、文字コードの設定ミスによって起こります。また、インターネットで使用不可能な文字(半角カタカナなど)を使用した場合も、文字化けが起こったりします。
パソコン通信
パソコン通信は、中心に大きなホストコンピュータがあり、ユーザがそのホストコンピュータに接続して、メールを読んだり掲示板に書き込みをしたりするシステムです。ユーザの情報や掲示板の記事の内容などは、基本的にパソコン通信の会社が所有しているコンピュータにあります。
電子会議システム
主にパソコン通信で提供されていたサービス。登録したメンバーだけが読み書き可能な電子掲示板システムを中心に構成されています。
ワクチン
ウィルスに感染しているかどうかをチェックし、感染してしまった場合には駆除するソフト。ウィルスは、毎日多数の新種が誕生していると言われています。その場合は、パターンファイルと呼ばれるファイルを新しくすることで対応が可能です。このパターンファイルの入手方法は、各ワクチンソフトの製造元に確認してください。アンチウィルスソフトともいいます。
フィルタリングソフト
インターネット上の情報を分類し、特定の情報にはアクセスできないようにする技術のこと。例えば、アダルト情報などの有害情報に、学校からアクセスできないようにするために使われます。
ダウンロード
インターネット上にある情報やデータを、ネットワークを通して、自分の手元のパソコンまで持ってくることを指します。逆に、自分の手元にあるデータを、インターネット上に送ることを、アップロードといいます。
添付ファイル
添付ファイルの機能のついた電子メール送受信ソフトを使用すると、電子メールを送るときに、ワープロの文書ファイルや画像ファイルなど、本来ならば電子メールでは送ることのできないファイルも、一緒に送ることができます。この一緒に送るファイルを、添付ファイルといいます。