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![]() 最終更新日:2000-11-09 |
IAJ JavaTM部会 第1回 岡山セミナー レポート 「ケイタイ Java 〜 Mobile Information Device Profile 〜」 |
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講師:藤田一郎氏(日本アイ・ビー・エム株式会社) [資料(PRZ: 1553KB) zip圧縮済資料 (ZIP: 774KB)] |
2番目のセッションを担当するのは、藤田 一郎氏である。
藤田氏は、「イチローの Java と遊ぼう!」という記事を Web 上に連載していることでご存知の方も多いだろう。
藤田氏の題材は、最近利用者が急増していることで何かと注目を集めている携帯電話とその上で動作する Java である。
藤田氏はまず最初に、今回の題材である Mobile Information Device Profile (以下 MIDP) について、簡単に説明した。 MIDP は Java2 Micro Edition (以下 J2ME) を構成するコンポーネントの一つであり、携帯電話のような機器で Java を使うための仕様である。 この仕様に基づいて作成されたアプリケーションをMIDlet と呼ぶ。 MIDlet を実行するための Java 仮想マシンが KVM である。 これらの説明の中で藤田氏は「メイリングリスト等では MIDP に関する情報交換はまだまだ少ないが、今後は増えていくと私は読んでいる」と述べた。 携帯電話がますます普及する状況で、MIDP の果たす役割は重要だと思われる。 次に藤田氏は MIDP で定義されている API のパッケージ構成について簡単に説明した。 この中で氏は「MIDP で提供されているパッケージは非常にシンプルであり、 昔の Java に通じるなつかしさがある。JDK1.0 の頃の感覚と近い」と述べた。 実際に、浮動小数点がなかったり、ファイナライズや JNI がサポートされていないなど、かなり簡略化されている印象を受ける。 続いて MIDP のネットワーク機能について触れた藤田氏は「MIDP では HTTP 1.1 をサポートしているが、Cookie はサポートしていない。したがって、 Cookie を使ってセッション管理を行おうとすると、アプリケーション側でブラウザが持っているような Cookie に関する機能を作りこむ必要がある」 と述べた。 もともと、状態の維持という概念がない HTTP に対して、状態を維持するための仕組みとして Cookie は広く普及している。 Cookie が使えないということは例えば EC サイトの利用などで問題が出てくることが予想される。 とはいっても、アプリケーション側でいちいち実装するのも大変な話であるので、クラスライブラリが整備されることに期待したい。 MIDP に関するまとめとして藤田氏は、MIDP の存在意義は以下のような点にあると述べた。
最後に藤田氏は MIDlet と Servlet/JSP の連携についてのデモを披露した後、MIDP のネットワークアプリケーション Tips として以下のようにまとめた。
レポータ: 中村正弘
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