「インターネットの安心安全な利用に役立つ手記コンクール」
受賞作品

④青少年のインターネット利用部門

silver優秀 「『寂しい』からできたルール」   千葉県 みかん


私は、携帯電話を持つときに「食事中は携帯電話を触らない」というルールを決めました。

私が小学校に上がると同時に両親は共働きになりました。両親が仕事で夜遅くに帰ってくることや仕事を持ち帰ることも増え、家族の団らんの時間は少なくなりました。当時小学生だった私はその日あった出来事などを話したくても聞いてもらう人がいませんでした。そんな中、私たち家族がコミュニケーションをとれるのは全員が揃う夕飯時くらいで、それでも毎日全員が揃うわけではありませんがお互いたくさん話をしました。

しかし、そんな家族団らんの時間に母の携帯電話が鳴るのです。電話をしているときは静かにしなければいけないため、通話中は全員が黙ります。その電話は仕事の連絡だったり、当時ゴタゴタしていたことについてだったりと、必要なことばかりでした。電話が来ることも母がそれをとり通話をすることも仕方ないと頭では分かっていても、その電話に家族団らんの時間が取られたようで寂しかったことを覚えています。

そんな経験から、自分が携帯電話を持つときは人との食事中はなるべく携帯電話を触らないようにしようと思うようになりました。学生である自分には緊急性のある連絡はあまり無いと考え、人との食事中はなるべく通知をオフにしたり、内容だけ確認して返事は後回しにしたりしています。

今ではSNSが普及し、LINEやTwitterなどインターネット上で簡単にコミュニケーションがとれるようになりました。しかし、それは生身の人間とのコミュニケーションとはまた別物だと思います。SNSでの交流も大事ですが、やはり一番大事なのはインターネット上ではなく直接コミュニケーションをとることです。

食事中は基本的に手がふさがっているので、人との会話はしやすいと思います。そんなとき、会話ができる環境であるならば、緊急性のある連絡等でない限りは他の時間にSNSを使うべきです。会話がしやすい環境は思っているよりも少ないもので、せっかくの機会を逃してしまってはもったいないと思います。なにより、会話がなければ自分も相手も少なからず寂しい思いをしてしまいます。

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