Subject: [HOTLINENEWS 56]
インターネットホットライン連絡協議会メールマガジン21号(2005年11月号)
Thu, 10 Nov 2005 13:50:52 +0900


今回は盛り沢山なので少々長文になります。


▼改正特定電子メール法が施行されました

http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/d_syohi/m_mail.html
総務省:
「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律」が
第162回国会(常会)で成立、公布され、2005年11月1日に施行されました。

(以下、インプレス記事より抜粋引用)
今回の改正は、いわゆる迷惑メール(特定電子メール)が悪質・巧妙化する
状況に対処すべく制定されたもの。特定電子メールの範囲を拡大し、企業向
けの未承諾広告宣伝メールを罰則の対象とするほか、発信者情報を詐称した
広告宣伝メールについては送信を禁止し、違反者に実刑が科される。また、
迷惑メール送信行為が行なわれた場合、プロバイダなどはこれらのメール送
信行為を停止することができるとしている。
罰則規定ではこれまで、発信者情報の詐称や、不特定多数へ迷惑メールを
送信するといった行為を行なう者には、総務大臣の改善命令に従わない場合、
50万円以下の罰金が科せられていた。今回の改正により、発信者のメールア
ドレスを宛先のメールアドレスと同一に偽装した迷惑メールを送信する者に
ついては、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が科せられることに
なる。また、架空のメールアドレスへの配信や発信者情報を詐称した迷惑メ
ールについても、総務大臣からの改善命令に違反した場合は送信者に同様の
罰則が科せられる。


▼迷惑メール対策カンファレンスのお知らせ

http://www.iajapan.org/anti_spam/event/2005/conf1207/
日時:2005年12月7日(水)10:00 〜18:00
主催:財団法人インターネット協会
場所:パシフィコ横浜 会議センター

5月の迷惑メール対策カンファレンスの大成功を受け、第2回迷惑メール対策
カンファレンスを Internet Week 2005 の一部として開催します。
これまで日本では、携帯電話向けの迷惑メールが問題視されてきました。
しかしながら、携帯電話事業社の多大な努力により、ユーザに到達する迷惑
メールについては沈静化をしてきています。事実、ある携帯電話事業社では、
3ヶ月間1通も迷惑メールを受け取らないユーザの割合が70%に達しています。
一方で、ゾンビやフィッシングに象徴されるように、インターネットでの迷惑
メールの問題は、日本でも深刻となってきました。ISP/ASP は、上り25番
ポートのブロッキングやドメイン認証といった抜本的な対策を講じ始めていま
す。また、今年5月に特定電子メールの送信の適正化等に関する法律が改正さ
れ、法律が施行される11月から今までより実効性の高い規制が実現するはず
です。
このような背景を踏まえ、今回の迷惑メール対策カンファレンスは迷惑メール
対策の状況や法律に関して知識を共有し、十分な議論ができる場にしたいと考
えています。


▼ECOM からのお知らせ

セミナー「安心で安全な ECの実現に向けた消費者保護への取り組みと最近の
ネットワーク犯罪について」

http://www.ecom.or.jp/seminar/seminar05.html
日時:2005年11月25日(金)13:30 〜16:45
主催:次世代電子商取引推進協議会(ECOM)
場所:機械振興会館    

安心で安全なECに向けて、消費者や利用者の声から、今起こっていること、
今後やっていかなければいけないことをテーマとして、セミナーを行います。
消費者(利用者)の視点から、事業者(運用者)が共に意識しなければならない
安全・安心なECの実現に向けたリスクや課題をご講演いただきます。


▼ACCSからのお知らせ

デジタル時代の著作権基礎講座[改訂第6版]」発行
発行日:2005年11月1日
価格:1,260円(税込み・送料別)
購入方法:ACCSホームページ書籍案内ページ
https://www2.accsjp.or.jp/books/books.html

今回の改訂では、著作権法の学習テキストとして「より便利に、より分か
りやすく」をキーワードに、本文の表現を見直したほか、内容を『ビジネス
著作権検定初級』の出題範囲に準拠させ、ビジネス著作権検定を主催してい
るサーティファイ著作権検定委員会の推薦図書にも認定されました。
さらに、知的財産権制度を島や建物に例えて視覚的にまとめた「ビジュアル
目次」や、キーワードによる本文の検索が行えるように新たに索引を加えま
した。また、別冊条文集の収録法令を充実させ、本文で言及している条文に
ついては、著作権法以外の法律も、掲載するなど、本書と別冊条文集だけで
、誰でも基礎から分かりやすく学べるように工夫を加えました。


▼ホットラインに寄せられた相談件数

http://www.iajapan.org/hotline/2005data.html
2005年  10月 48件

迷惑メールの相談が増えています。
最近はSubjectやメール本文が違法・有害な言葉が多くなっていて、
大人が見ても衝撃なのに、子どもが見たらと想像すると大変ですね。


▼インターネット協会取材のニュース記事

前回と前々回でメルマガで紹介した記事の関連情報です。

2005年11月5日(毎日新聞)
魂の殺人:児童ポルノとネット社会/下 容疑者特定、阻む壁
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/archive/news/2005/11/05/20051105ddm041040088000c.html

以下記事を一部抜粋します。

神奈川県警などが「関西援交シリーズ」事件を捜査していた今年初め、一人
の母親が同県内の警察署を訪れた。15歳の娘が男にカメラ付き携帯電話で
わいせつ画像を撮られたという。
警察は撮影した無職の男(32)を逮捕。携帯電話などに保管された約600
枚の児童ポルノから、愛好者のサークルが浮かんだ。メンバーは北関東から長
崎まで15人。マニアのサイトで知り合い、居酒屋に集まって同じ嗜好を持つ
仲間と確かめたうえで、画像をメールで交換していた。
(中略)
メンバーが持っていた画像の多くは、ネットから取り込んだものだった。
各都道府県警はパソコンの「児童ポルノ自動検索システム」を使い、警察の捜
査で18歳未満と判明したわいせつ画像がネット上にないかをチェックしてい
る。今年は上半期だけで13件を見つけた。
しかし、システムが導入されてからの3年間で、容疑者を特定し立件できた
のは1件だけ。あるケースでは、掲示板に投稿された児童ポルノを見つけ、ネ
ット関連会社内にある1台のパソコンから送信されたことが分かった。ところ
がこのパソコンは多くの社員が使っており、誰が画像を投稿したかまで特定で
きなかった。
マニアのネットワークは携帯電話やパソコン上に数多くある。掲示板に隠語を
使って紹介し、管理者がパスワードを与えた者しか見られない仕組みにするな
ど、手口は巧妙化している。神奈川の事件のように被害者の訴えがなければ、
見つけるのは困難だ。警察庁少年課は「たとえ画像を交換している疑いのある
ネットワークを見つけても、侵入を強行して児童ポルノが発見できなければ、
警察が不正アクセスで通信の自由を侵したことになる」とサイバー捜査の難し
さを打ち明ける。
財団法人インターネット協会の関係者は話す。「今や児童性愛者はネット上
で簡単に仲間を見つけられるため、『自分はさほど異常ではない』と安心し、
結束を強めてさえいる。新たなソフトが開発されるたびに、児童ポルノの安全
な交換手段として悪用される」
(以下略)



▼その他の最新ニュース

2005.10.28
楽天市場店舗の個人情報流出で出店社の元社員を逮捕(MYCOM PCWEB)
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2005/10/28/018.html

2005.10.21
警察庁 有害ネットを自動監視 一元システムを構築へ(Mainichi Interactive)
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/it/network/news/20051021org00m300144000c.html

2005.10.19
大阪府警、企業を装いWebサイトで海賊版を販売していた男性を逮捕(INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/10/19/9544.html
(補足)
ACCSとBSAは、摘発を行った大阪府警察本部を訪問して感謝状の贈呈を行い
ました。海賊版の販売に際し個人情報の不正入手や迷惑メールの大量送付を行
うなど悪質性が顕著であった同事件の解決をACCSとBSAが高く評価したもの
です。両団体が捜査機関に対する感謝状を共同で贈呈するのは初めてのこと。

2005.10.17
ヤフー、Yahoo!オークションの「トラブル口座リスト」に検索機能を追加(INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/10/17/9509.html

2005.10.13
9月は攻撃の検知件数は減少したが、引き続き注意は必要〜警察庁(INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/10/13/9457.html
インターネット治安情勢について(@police)
http://www.cyberpolice.go.jp/detect/



▼編集後記

2005年11月 8日ワンクリック詐欺、容疑のネットジャーナリストら逮捕(asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1107/TKY200511070330.html

このニュースは衝撃でした。
私たちのようなトラブル対策の仕事をしている人が、逆のことをしていた疑い。
容疑を否認しているとありますので、間違いであってほしいです!
このメルマガの購読者でもありますから、もしも、このメールをご覧になったら、
何かしらのお返事くださると嬉しいかも。

警察官が暴力をしたり、幼稚園理事長が児童買春をしたり、消防士が殺人依頼したり
・・・、社会に貢献する仕事をしているのにね。


以上