少年がインターネットを安心して
利用するために


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制作:財団法人全国防犯協会連合会
監修:財団法人インターネット協会
(平成14年7月31日発行)


pdfpdf版はこちらです


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その際には連絡フォームから、お知らせ下されば幸いです。


 ●はじめに●
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大学などの研究者しか利用できなかったインターネットは、技術の進歩により今では誰でも簡単に利用できる便利な道具になっています。

しかしその簡単さが災いし、モラルの欠如した人々までも利用するようになり、まさに一般社会と変わりない電子社会が形成されつつあります。

インターネット上には、すばらしい情報が多数存在しますが、それと同時にその一部の人々により作り上げられた、有害や危険な情報も存在しています。

大人はそれらの情報から少年を守る必要があります。
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インターネットは、保護者にとっても新しい分野です。

しかし、パソコンの操作に不慣れだからといって、こうした問題にかかわれないと思ってはいけません。

このガイドブックは、インターネットに内在する問題点を述べるとともに、それらの情報からどのようにして少年を守る事ができるかを解説します。



 ●CHAPTER1 保護者として知っておくべきこと●


家庭にインターネットを導入する際、保護者としてなにを考えるべきでしょうか?
インターネットを使った授業にお子さんがついていけるかどうかですか?
インターネットの利用料金ですか?
その答えは、保護者がインターネットを理解することです。


ご存知ですか、インターネットの世界

  1. アダルトサイトは意図して探さなくても簡単に接続されてしまいます。
    たとえば、検索サイトでなどで「アイドル」と入力してみると、ポルノサイトがたくさん見つかります。

  2. インターネットでは、匿名でコミュニケーションを取ることができます。
    インターネットでお子さんに友達ができた場合、相手は本当に少年でしょうか?
    匿名である以上相手が20歳でも、40歳でも簡単に少年になることができます。外国では、少年になりすました相手に呼び出され、凶悪事件に巻き込まれるといったことも起きています。

  3. 不快なメッセージや誹謗中傷を受けることがあります。
    顔の見えない相手から、心ない発言をされる場合があります。誹謗中傷、差別表現の記述が多い掲示板サイトなどで不快な発言を受けると、心に深い傷を負うことがあります。

  4. こんな画像もあります。
    メールで送られてきたアドレスや掲示板に投稿されたアドレスをクリックするとポルノ画像など、目を覆いたくなるような画像が表示される場合があります。そのような画像を見たときの精神的なショックは計り知れないものがあります。

  5. ときに法を犯していることもあります。
    市販のCDやソフトウェアなどを皆で共有できるシステムがあります。欲しい物を手に入れるには交換が条件になっていて、著作権で保護されたものを配布していることもあります。

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また、ウイルスの作成方法や、他人のコンピュータに忍び込む方法を紹介するサイトや、麻薬などの入手方法、爆弾の作成方法など、興味半分に実行すると取り返しのつかない事態になります。

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ポイント
保護者はインターネットの危険性について知識を持った上で、インターネットに接続できるパソコンや携帯電話をお子さんに使わせてあげることが大切です。

 ●CHAPTER2 少年が直面している問題点●


1.良識のない大人たちによる買春行為
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2.不幸のメールやパニックを引き起こすデマ情報
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3.自己責任能力のない少年を狙った詐欺や脅迫行為

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4.薬物使用や性的暴走につながりやすい情報の閲覧

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5.インターネットの長時間利用による無為な生活

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ポイント
お子さんがインターネット社会を理解できるようになるまで、保護者の目の届くところにパソコンを置きましょう。

 ●CHAPTER3 フィルタリングソフト●


保護者としてなすべきこと(フィルタリングソフトの利用)

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インターネット上の有害情報から少年を守るために、保護者はお子さんと一緒にインターネットを利用することが望まれます。

特に小さな児童の場合や、保護者がパソコン操作に不慣れな場合、この方法が良いでしょう。お子さんとコミュニケーションが取れるチャンスだけでなく、どのような事に興味を持つのか、子育てをする上で貴重な情報源になるでしょう。

しかし、いつまでも横にいては、お子さんを一人立ちさせるチャンスをなくしてしまいます。とは言ってもやはりインターネットを自由に閲覧させるのに、まだ不安が残るでしょう。

そこで登場するのがフィルタリングソフトです。
フィルタリングソフトは、少年にとって好ましくないインターネット上の情報を自動的に遮断するソフトです。

これまで、有害サイトから身を守るには経験と知識が必要でしたが、フィルタリングソフトは、自動的に有害や危険サイトを遮断し、安全なインターネット空間を作り出すことができます。


フィルタリングソフトを使おう

フィルタリングソフトはどこで手に入るのでしょうか?
無料のものから、プロバイダが提供するものまで、さまざまな種類のものがありますので、ご家庭の用途にあったものが選択できます。

その使い方は?
マニュアルを見れば誰でも自分でセットできます。詳しくは財団法人インターネット協会で詳しく説明していますので、 早速チェックしてみましょう。


http://www.iajapan.org/filtering/use.html
なお、このサービスは無料で受けることができます。



ポイント
フィルタリングソフトとは、どのようなものか理解できましたか?
コンピュータに不慣れな方には抵抗があるかもしれませんが、少年を守る上で非常に大切なことです。まずは実際に使ってみましょう。

 ●CHAPTER4 最終チェックポイント●

1.インターネット利用をめぐる危険な状況と実態が理解できましたか?
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2.問題が起きた時に解決するための相談先はありますか?

  「インターネットホットライン連絡協議会」
   http://www.iajapan.org/hotline/
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3.フィルタリングソフトなどの技術的保護手段を理解しましたか?

  「フィルタリングソフトを使ってみよう!」
   http://www.iajapan.org/filtering/use.html
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4.家庭での対話は十分出来ていますか?
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5.保護者の目の届くところにパソコンがありますか?
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6.インターネットを使うときのルールを決めていますか?

  「インターネットを利用する子供のためのルール&マナー集」
   http://www.iajapan.org/rule/rule4child/v2/
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 ●さいごに●

インターネット上の有害情報は、フィルタリングソフトによって遮断することができます。しかし、これで絶対に安心というわけではありません。

フィルタリングソフトの活用に加えて、お子さんがどのような心配をし、どのような不安を持っているかについて、日頃から目を向けて、一緒にインターネットを学ぶ姿勢が大切です。

インターネットをきっかけに、ご家族でコミュニケーションをとってみませんか?

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