早いもので、息子がスマートフォンを持ってから1年半が過ぎました。
スマートフォンを持たせたのは中学3年生になる年の春休み。
受験生になるホンの少し前のことです。
え?受験が近いのにスマホを持たせたの?勉強しなくならない?
そんな声が聞こえてきそうですが、それまでもスマートフォンを持ってはいなかったものの、iPodTouchでゲームを含めたアプリを利用していたため、音楽プレイヤーがスマートフォンに変わっても電話機能が付加されたくらいの違いにしかなりませんでした。
さらに、iPodTouchでは個々のアプリに対して利用時間制限が設定できなかったため、ここは思い切って受験生の保護者として、Androidのスマートフォンで細やかな設定を行おう!と考えたのです。
息子と約束した我が家のスマホルールは以下の通り。
1. 利用はリビングのみ、自室に持ち込まない
2. 長時間の利用はせず優先順位を守る(もちろん勉強が優先)
3. ゲームアプリは3個まで(うち、2個は勉強系ゲームアプリ)
4. 自宅ではWi-Fiが利用可能なためSIMでの通信は低速モードのみ
受験前ということもあって、ルールを守れない場合にはスマホは返却するというペナルティ付です。
中学3年生でしたから、進学という目標に向かって自主的に節度あるふるまいをさせるために、あえて細かい時間の区切りは設けませんでした。
スマートフォンを持ちたい、という気持ちを抱く子供と一緒に「利用するためのルール」を作るのは簡単です。
そして、そのルールがなぜ決められたのか?を利用者である子供自身が理解することで、自然と「ルールを守ろうとする気持ち」が生まれるのです。
さて、私が保護者として、子供の「ルールを守ろうとする気持ち」をサポートするために行ったことは以下の通りです。
・ペアレンタルコントロールの導入
・SIMでの通信速度設定
ペアレンタルコントロールを利用することで、子供のスマートフォンの利用頻度を把握しながら、利用させるもの利用を制限したいものを個別に指定することができました。
ペアレンタルコントロールは「もしかしたら決めたことを破れるかもしれない」という誘惑から、子供を守ってくれるのです。
次に、SIMの通信速度を低速に設定することで、Wi-Fi環境がない場所での動画視聴やゲームの通信速度を制限できます。
住宅の構造的に、息子の自室では安定したWi-Fi利用ができないため、やはり「もしかしたら決めたことを破れるかもしれない」という誘惑から、子供を守ってくれるのです。
これらの機能を制限する設定については、子供と話し合って理解を得ることがポイントです。
さて、無事受験を終え高校生になった息子はというと、こんな交渉を行ってきました。
1. 自室での利用も許可、ただし勉強するときはリビングに置いておく
2. 長時間の利用はせず優先順位を守る(もちろん勉強が優先)
3. ゲームアプリの数は4個まで(勉強系ゲームアプリは含まない)
4. SIMでの通信を月3GBまでは高速
もちろん、交渉ですから、なぜその変更を希望するのかの理由を明確に保護者に説明する必要があります。
音楽を聞きながらスマホでゲームをしたいけれど、リビングだと弟の勉強の邪魔になる。
高校生になってみたら、友達がやっているいろいろなゲームを教えてもらったので、いくつかはやってみたい。
高校帰りに友達とスマホゲームを楽しむ際に、低速通信だとゲームに参加できない場合がある。
至極、もっともな説明です。
1年半前に決めた我が家のスマホルールは、決して子供を縛るためのものではなく子供の自主性を育ててくれたのだと思います。
これからも、子供の成長とともにルールも柔軟に変えていく予定です。
※インターネット協会より補足です:
2年前の第1回コンクールでも最優秀賞を受賞されましたので、ご紹介します。 タイトル「成長とともにルールも柔軟に」とされたように、子どもと一緒にお互いの成長を振り返ることが出来たとのことです。
2014年親子ルール作り部門 最優秀「はじめての利用規約」
http://www.iajapan.org/contest/2014-oy01.html
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