報道資料 

平成15年12月26日 
財団法人インターネット協会 


「子どもとインターネット」に関する国際フォーラムの開催
=子どもが楽しく安心して利用できるインターネット構築を目指して=


 
 インターネットは今や、大人にとってだけでなく、子どもにとってもなくてはならないものとなっています。子どもが学校や家庭でインターネットを便利に活用する一方で、子どもにとって有害なコンテンツが多く存在しており、子どもに対する影響が懸念されています。いま私たちは、子どもが楽しく安心して使えるインターネットを早急に構築する必要に迫られています。
 財団法人インターネット協会(理事長:秋草直之)は、子どもが楽しく安心して利用できるインターネットをいかに構築すべきかを考えるため、「子どもとインターネット」をテーマとした国際フォーラムを東京で開催します。

■経緯:
 財団法人インターネット協会は、子どもが楽しく安全にインターネットを利用するためには、大人が責任をもってその利用環境を整える必要があると考え、有害情報をブロックするフィルタリングソフトの開発、子どもを含むインターネット利用者自身を守るためのルールの提唱、通報・相談窓口としてのホットラインおよびそれらのネットワークの確立などに取り組んできました。
 2001年12月17日~20日には、「第2回子どもの商業的性搾取に反対する世界会議」の一環としてワークショップを開催し、子どもがインターネットに接続可能な携帯電話を通じて出会い系サイトを利用することにより被害に遭わないよう、両親や学校の先生のリテラシーを向上させるための方策について意見交換を行いました。
2003年3月6日~7日には、上記の議論を発展させることを目的に、当協会と英国の非営利法人チャイルドネット・インターナショナルの共催により、世界で始めての、「子どものモバイルインターネット利用に関する国際ワークショップ」を開催しました。
 今回ご案内します「子どもとインターネット」フォーラムは、平成14年度に文部科学省が実施した調査『「子どもとインターネット」に関するNPO等についての調査研究-米国を中心に-』の報告書が2003年3月に取りまとめられたことを受け、その内容を中心に、当協会におけるこれまでの取組みを発展させた形で、インターネットを利用するお子様を持つご両親、小中高の先生・教育関係者、インターネット運営事業者などを主な対象として、文部科学省からの委託事業として開催するイベントです。

■プログラム:

基調講演
  1. 米国事例発表:ジーン・アーマー・ポーリー氏(注1)
    「ネットママ、ネットパパになるには-子どもたちへのメディア・リテラシー教育」

    米国における子どもとインターネットへの取組み事例として「ネットマム(Net-Mom®)」を取り上げる。子どもによるインターネット利用の課題は、ウェブサイトに潜む小児性愛者に狙われる危険性よりもむしろ、インターネット上を流れる誤った情報、有害な情報気づかない危険性にある。子どもたちにインターネットの安全な利用ルールを教える必要性を両親は自覚し、どのように子どもたちにメディア・リテラシー教育を行うべきかを学ぶ。

  2. 英国事例発表:スティーブン・キャリック・デイヴィス氏(注2)
    「変化する子どもたちのインターネット利用―その有用性と危険性を考える」

    英国における子どもとインターネットへの取組み事例として「チャイルドネット(Childnet)」を取り上げ、その活動から得られた教訓や取り組むべき課題について紹介する。とくに、子どもたちのインターネットの使い方が変化していること、子どもを保護・監督する立場にある親や先生たちが、インターネットを使いこなす子どもたちのインターネット・スキルについていくのが難しくなっている問題を取り上げる。

  3. パネルディスカッション:
    「子どもが楽しく安全に使えるインターネット環境構築について考える」
    コーディネータ
    赤堀侃司氏(東京工業大学大学院社会理工学研究科教授)

    パネリスト
    ジーン・アーマー・ポーリー氏(ネットマム)
    スティーブン・キャリック・デイヴィス氏(チャイルドネットCEO)
    マリ クリスティーヌ氏(アジアの女性と子どもネットワーク代表、国連ハビタット親善大使)
    藤田 猛氏(社団法人日本PTA全国協議会監事)
    国分明男氏(財団法人インターネット協会副理事長)

(注1)
子どもとインターネットに関するさまざまな情報を提供するウェブサイト「ネットマム(Net-Mom®, www.netmom.com/)」を運営。コンサルタント、ライター、講演者として活動するかたわら、CommonSenseMedia.orgのウェブサイトのレビュワーを務める。また、ニューヨーク州リバプール市公立図書館のシステム・技術担当者でもある。1991年以来、ジーンは執筆者、司書、母として子どもとインターネットに関するさまざまな活動に取り組み、「インターネット・サーフィン」という言葉を普及させたことでも知られている。

(注2)
1998年よりチャイルドネット・インターナショナル(Childnet International, www.childnet-int.org)のCEO代理、2003年10月CEOに就任、現在に至る。チャイルドネットは、子どもとインターネットに関する数々の教育啓蒙プロジェクトを推進、賞を獲得したプロジェクトもある。チャイルドネットはこのほか、他の子どもたちの助けになる、インターネットを活用した革新的で優れたプロジェクト運営に取り組む子どもたちを表彰し奨学金を与えるプログラム運営も行っている。ロンドン大学卒、教育とコミュニケーション専攻。

■参加対象者:
中高大学生、お子様を持つご両親、小中高の先生・教育関係者、インターネット運営事業者、その他子どもとインターネット利用に関心のある皆さま

■開催日:2004年1月24日(土)13:00~17:00

■会 場:東京国際フォーラム ホールD7
     東京都千代田区丸の内3-5-1 Tel:03-5221-9000(代)

■参加費:無料

■定 員:230名

■言 語:日本語および英語(同時通訳付き)

■委託元:文部科学省

■主 催:財団法人インターネット協会

■後 援:社団法人日本PTA全国協議会

■協 力:インターネットホットライン連絡協議会

■申込み・問い合わせ先:
  (財)インターネット協会 大久保貴世、山本真紀
  Tel 03-3452-6420 Fax 03-3451-9604
  E-mail: seminar@iajapan.org
  URL: http://www.iajapan.org/seminar/20040124-ja.html

以上

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