出典:財団法人インターネット協会
(平成14年12月20日作成、平成20年12月1日更新)
インターネットを利用する
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ルール&マナー集
「迷惑メール対策編」
目 次
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迷惑メールから子どもや青少年を守る
原則1:十分な教育と配慮を
 出会い系サイトへの勧誘やアダルト情報、違法な物品などの販売広告が子どもや青少年へメール送信されてしまうことがあります。情報の有害性だけでなく、他人や情報・サービスの信頼性が判断できない子どもや、まだ社会に対する認識の不十分な青少年にとって、メールの内容を信じたり、情報・サービスを利用したりすることがさまざまな危険を招く可能性があります。こうしたことから子どもを守るには、メールソフトや携帯電話などの使い方について、保護者の方の教育と配慮が求められます。アダルトサイトや出会い系サイトなどの有害情報が子どものメールボックスに届くのは、現在のところ完全に防ぐことはできません。
【対策】:保護者が意識しておくべきこと
 パソコンや携帯電話などを子どもに持たせ、子どもがメールを使う場合に、保護者として次のような事実を特に意識しておくべきでしょう。
  • 迷惑メールを防ぐ完全な対策はない
  • 有害情報の送りつけに対する防御手段は完全ではない
  • 携帯電話には有害情報を遮断するフィルタリングソフトはない
  • メールの返信によって相手に身元がわかることもある
  • 正しい知識がなければ、自分が迷惑メールの送信元になる
【対策】:子どもがメールを使う場合の「きまり」を作る
 子どもに電子メールを使用させる場合は、最低限次のようなことを子どもにメールを扱う場合の「きまり」として守るようにさせましょう。
  1. 知らない人からのメールには返事をしない(知らない人に道で声を掛けられた場合と同じ)
  2. 不審なメールがきたら保護者に知らせる
  3. 不審なメールのリンクをクリックしたり、メールに添付されているファイルを開いたりしない
  4. 迷惑メールはすぐに削除する
  5. メールだけの友達には、本名、住所、自宅電話番号、顔写真は絶対に教えない
  6. 自分だけではなく家族や友人の個人情報を守る
  7. アダルト向けのコンテンツにはアクセスしない
  8. 出会い系、友達探しのサイトにはアクセスしない
  9. 有料サイトやコンテンツを購入する前、した後、誤ってしてしまった場合には、必ず保護者に報告
  10. 脅されるなど異変があればすぐに相談
 迷惑メールには有害なコンテンツを含むものがあります。パソコンのメールであれば、後述のフィルタリングソフトなどである程度は防ぐことが可能です。

【対策】:携帯電話は要注意 - 世の中の危険を教える
 携帯電話は大人だけでなく、子どもや青少年の間でもコミュニケーションツールとして広く利用されるようになりました。そうしたなかで、携帯電話やそのメールがきっかけとなり犯罪に巻き込まれる事例が増えています。前掲の「きまり」に加え、特に中学生以上は、次のようなことから生じる危険について話し合っておくのが良いでしょう。
  • 出会い系サイト - 犯罪に巻き込まれること
  • 成人向けサイトやコンテンツへのアクセス - 法律に違反すること、Q2サイトなどを通じた不当な料金請求などの危険が生じること
  • 商品の宣伝メールの信頼度 - 法律で売買や所持が禁止されている物品(未承認医薬品などの薬物、わいせつ書籍やビデオ、著作権違反ソフト等)の売買や所持の危険
【対策】:携帯電話の利用明細による確認
 保護者が契約人となって子どもに電話機を使わせている場合には、利用料金の明細などで使用状況を確認する方法もあります。
原則2:メールアドレスの管理は厳重に
【対策】:メールアドレスはなるべく公開しない
 子どものメールアドレスは、大人のメールアドレス以上の管理が必要です。子ども任せにせずに、不審なメールが届き始めたら、メールアドレスを変更するなどの措置が講じられるようにしておきます。また、なるべくメールアドレスはホームページなどで公開しないように指導するのも大切です。電話番号や住所、所属する学校などの個人情報が流出しないように、メールソフトなどの設定に注意します。
【対策】:子どものメールアドレスは複雑に
 携帯電話のメールアドレスは、英数字ピリオドなどを含む複雑なものを使わせるようにします。少しでも迷惑メールが届く可能性を低める努力が必要です。
【対策】:着信可能メールアドレスを限定する
 携帯電話会社やプロバイダによっては、着信可能メールアドレスを限定できるところがあります。このような機能を使用して、子どもに有害情報が届くのを抑制します。
原則3:フィルタリングソフトやサービスを活用
 パソコンからのインターネット利用では、暴力や差別、ポルノなどのインターネットの有害情報を遮断するために、使用するパソコンにフィルタリングソフトを導入したり、プロバイダのフィルタリングサービスを利用したりするのは有効な対策です。こうしたソフトウェアやサービスを活用して少しでも有害情報に触れる機会を抑制します。フィルタリングソフトは、さまざまなソフトメーカーから販売されています。
■用語解説:【フィルタリングソフト】
 有害なホームページを子どもに見せないようにするためのソフトがフィルタリングソフトです。フィルタリングソフトを使うと情報を発信する人の表現の自由を奪うことなく、情報を受け取る側で有害なホームページの閲覧を拒否することができます。
 日本で市販されているフィルタリングソフトの一覧は、財団法人ニューメディア開発協会の次のホームページで調べることができます。

「日本語対応フィルタリング」のページ
http://www.nmda.or.jp/enc/rating/nihongo.html

また、財団法人インターネット協会では、利用者が設定したレベルに応じてコンテンツをフィルタリングするソフトウェアやサービスを無償で提供しています。詳しくは次のホームページをご覧ください。

「有害情報のレイティングとフィルタリング」
http://www.iajapan.org/rating/
原則4:匿名の相手の危険を知る
 友人探しや恋人探しに出会い系サイトの情報サービスが利用されることがあります。出会い系サイトのサービスは、見知らぬ者同士が、名前も知らないまま知り合うことになります。しかも、この匿名性のため、多くの犯罪が生まれています。ダイレクトメールをきっかけとした出会い系サイトの利用には相応のリスクがあることを子どもに指導しましょう。
原則5:メールだけで相手を信用しない
 メールでしか話したことのない見ず知らずの相手を信用するのは危険です。相手の素性を確認しないまま、自分の本名、住所、電話番号などを安易に明かすのは、思わぬ事件に巻き込まれかねません。メールだけの会話で相手を信用するのは絶対に避けるように指導しましょう。
原則6:深刻な被害には通知・相談を
 普段から、子どもに異変があればすぐに家族や先生に相談するように話しましょう。子どもが何らかのトラブルに巻き込まれたときは、ただちに学校や最寄りの警察に相談しましょう。