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−迷惑メール対策編−
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Outbound Port25 Blockingの意義と今後の迷惑メール対策
携帯電話における迷惑メールとの戦い
・ケータイメールの発展と迷惑メールの出現
・電番アドレスの攻撃からなりすまし送信へ
・携帯発迷惑メールについて
・現状の迷惑メールの問題と今後期待すべき対策について
・まとめ
逆引きの経験談
■ 3. 携帯発迷惑メールについて        

3.1 携帯発迷惑メール

なりすましフィルタ等の各種迷惑メール対策の効果により、一時的に迷惑メールは沈静傾向にありましたが、2003年春頃からPCなどで携帯電話をコントロールして、携帯電話から直接迷惑メールを送る方法がとられるようになりました。実際に、このような装置はインターネット上で販売されていることも確認されています。携帯から直接メールを送ることで、なりすまし規制が無効化され、受信拒否機能についても、定期的にアドレスを変更するために効果はなく、一時的に相当数の迷惑メールがユーザに届くこととなりました。

この方法が存在することは気がついていましたが、メール送信の度にパケット通信費用が発生するこの方法は使うことはないだろうとのことで、特に対策を講じていなかったためにその盲点を突かれたことになります。逆に言えば、通信費用を発生してでも迷惑メールを送信してくるということは、このビジネスが成り立っていることが証明されたと言えると考えています。

携帯発迷惑メールの送信事業者としては、はじめにauを使って送るケースがその大半を占めました。理由は、auでは同報送信する際に640byteまでの文字数を宛先として入力することが可能であったため、1回の送信で20〜30のアドレスに対して送信することができたからだと言えます。携帯という非効率な環境でも、携帯電話1台で日々3万通以上送信することが可能であり、迷惑メール送信者は100台以上の携帯電話機を確保して迷惑メールを送信するということを行っていました。

auではこの対策として、運用対策と技術対策の両面で対応を行いました。運用対策としては携帯発の迷惑メールに対する申告窓口を設け、迷惑メール送信者に対し迅速な利用停止措置を行うことで、auから送信される迷惑メールの抑止に努めました。利用停止になると、迷惑メール送信者側は名義貸しという方法で携帯電話の確保を行ってきました。この対応策として、名義貸しすることの危険性について啓発活動を行いました。

また、技術対策として、サービスの低下につながる対策ではありましたが、同報送信を他携帯電話事業者と同等の5通までに制限する変更を2003年9月に行い、さらに、1日当たりに送信できる宛先数を1,000件までに制限する対策を2004年8月に実施しております。これらの対策によって、迷惑メールを大量に送ることができなくなり、au携帯発の迷惑メール数は激減し、現在ではほとんど見受けられない状況になっています。


3.2 携帯発迷惑Cメール

携帯発の迷惑メールで各種対策を実施すると、同じ手法でCメールに送ってくるようになりました。先にも述べた通り、Cメールは電話番号での送信になるため、アドレス収集が不要のうえ、より確実に送信することが可能でした。しかも、迷惑メール内のURLにアクセスするとワンクリックで入会されられてしまう仕組み(いわゆるワンクリック詐欺)を確立し、意図に反して入会させられてしまった人にCメールや電話で入会金を請求するという、より悪質な手段を講じてきました。

auでは、このような迷惑Cメールに対し、au携帯発迷惑Eメールと同様に、運用対応としてユーザ申告等を継起に利用停止措置を実施し、送信数を制限する技術対策として、同報配信サービスの停止(2003年6月)、月間宛先数制限機能の導入(2004年11月)を行いました。さらに、2005年3月には「安心ブロック機能」という、電話番号やURL情報の入ったCメールをデフォルトで規制(希望者は解除可能)するフィルタ機能を提供しました。これらの対策によって、迷惑Cメールはほぼ撲滅できました。

 

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