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−迷惑メール対策編−
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Outbound Port25 Blockingの意義と今後の迷惑メール対策
・導入の経緯
・導入前の準備
・お客様の反応
・実施した効果
・まとめと今後との取組み/おわりに
携帯電話における迷惑メールとの戦い
逆引きの経験談
■ 6. まとめと今後との取組み       

6.1. まとめ

以上、導入の経緯やお客様の反応、効果について触れましたが、簡単にまとめると以下のようになります。

  • 迷惑メールは通常のメールの約4倍もの量が流通しており、Outbound Port25 Blockingはこれらを防止することができます。
  • お客様は割と好意的に捉えてくださるため、背景や脅威、必要性をきちんと説明することで理解を得られます。
  • 思い込みや勘違いを排除したコミュニケーションが重要であり、専門用語をできるだけ噛み砕くなど、お客様の目線に立った対応が必要となります。
  • 事業者は自社の対策だけでなく、相互に各社の対策を支援し合うことで効果を高める必要があります。

また、現在は影響を受けるお客様に対してWAKWAKのサーバを利用するように推奨していますが、メールのFromフィールドは従来通り他社のドメインを許容しているため、今後は、送信者ドメイン認証技術など、他の技術との整合を図っていく必要があります。

そのためには、ポート587とSMTP認証の普及を促進することで、Outbound Port25 Blockingと、今後増えていくであろうと思われる他の対策が共存して迷惑メール対策としての効果を発揮していくように取組んでいくことが重要となります。これらの迷惑メール対策は、どれかひとつを選択するものではなく、複数の対策の組み合わせで、より大きな効果を生み出していくようにしなければなりません。

6.2. 今後の取り組み

Outbound Port25 Blockingの実施により、ゾンビ端末を中心とした迷惑メールの送信を防止することができましたが、今後は固定IPアドレスやISPのメールサーバを利用して迷惑メールを送信するなど、手口を変えた迷惑メールの増加も予想されます。そのためポート587やSMTP認証の普及はもちろんのこと、様々な手段を早急に実施していきたいと考えています。迷惑メール撲滅に向けた取り組みとしては、マニュアルの改訂などによるポート587やSMTP認証の普及とデフォルト化やセキュリティ対策の啓蒙などの活動、送信者ドメイン認証技術の導入、サーバ型スパムフィルタ機能の提供など多数あります。まだ検証中であり発表できる段階ではありませんが、できるところから、導入の目処がつき次第、順次展開していきたいと考えています。

従来の認証のないメール送信から、ポート587やSMTP認証、送信者ドメイン認証など、認証が当たり前になっていくことで、迷惑メールを送れない、あるいは送ったとしてもすぐに対処できる環境を整えていく必要があります。また、その際、事業者単独では取組みが難しい施策もあるため、事業者間連携も深めるように取組んでいく必要があると考えています。

■ 7. おわりに

迷惑メール送信者もあの手この手を考えてイタチごっこになると思われますが、インターネット利用者や事業者が意識をあわせ、迷惑行為を行えない環境を作り、迷惑行為が利潤につながらなくすることが大切です。インターネット上から迷惑行為がなくなれば、善良なお客様が快適な環境を取り戻すことができます。

そのような環境を目指し、NTT-MEでは関係各社と協力しながら今後ともセキュリティ対策に取組んでいきます。


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