2019年2月20日

インターネットを利用する皆さまの安心安全な利用に役立つ体験談や提案を募集し、応募された手記の中から優秀作品を決定いたしました。

平成30年7月~11月の期間に応募いただきました275作品より、第一次審査にて87作品を選び、第二次審査にて24作品にしぼりました。選考基準は3項目あり、「実体験や提案が具体的にわかりやすく述べられているか」「人間関係や生活が豊かになったか」「多くの方が参考にしたいか」について評価を行い、それらに基づいて総合的に選考しました。
残念ながら選からもれてしまった作品の中にも、大変優れた作品がありましたことを申し添えたいと思います。

 審査結果  *各作品のタイトルをクリックすると作品を見ることができます
 
  kazoku02
  ①インターネット使いこなし部門 (最優秀賞1作品 優秀賞4作品)
  ②インターネットトラブル克服部門 (最優秀賞1作品 優秀賞7作品)
  ③親子のルール作り部門 (特別賞1作品 優秀賞2作品)
  ④青少年のインターネット利用部門 (最優秀賞1作品 優秀賞7作品)
 


①インターネット使いこなし部門  最優秀賞1作品  優秀賞4作品
タイトル お名前 都道府県
性別/年齢
内容と選評
最優秀
gold
ママを救いたい きぽママ 千葉県
女性/30歳
産後鬱と診断された後、回復に向かったが「話を聞いてもらう事」が一番の薬だとわかる。同じような状況のママを救いたいと、SNSを利用してママ会の参加者を募りコミュニティを実現する。見ず知らずの人と会うという危険性が伴うことにも慎重に行動した。自分だけではなく他人の居場所まで広げようと、勇気と思いやりのある行動が素晴らしい。今後、友達ができずに閉じこもりがちなママ達に、笑顔が広がるのを期待したい。
優秀
silver
ネットの父ちゃん ざきじゅん 埼玉県
男性/34歳
2人目の子どもが、妊娠検査でダウン症の可能性があると告げられた。ネット検索で調べたが、前向きになる情報はなく、夫婦で精神的に落ち込む日が続いた。そんな時、自分と同じ状況だったある男性が開設したブログを見つけた。早速、メッセージを送ったところ、自分の殻を破るような素敵な返信があった。未来を見ることが大事だと気づいていくネットが持つ力強さが伝わってくる。
優秀
silver
友達になることは難しくない。 ユンユビン 韓国
女性/21歳
日本語の勉強を始めて3年経った頃、「日本人の友達と交流した」というコメントで検索し、外国語言語交換アプリを使ってみることになった。そのアプリで同じ年齢の日本人女性と友達になり、個人間の交流が進みお互いの語学力や会話力を高めていく。さらにいろいろな国の人と仲良くなりたいという熱心な気持ちにエールを送りたい。ネット活用の素敵な成功例である。
優秀
silver
広まれ将棋 フィッシュ 東京都
男性/10歳
将棋が大好きで、世界中の人と指せるオンライン対局を好きな時に好きな場所で楽しんでいる。プロのタイトル戦が行われたホテルへ行きたいと思い、父に旅行の手配をしてもらい、竜王戦の会場となった山形県天童市のホテルに宿泊したり、ふるさと納税で将棋盤をもらうなど様々な体験をする。これからネットで将棋ファンが増えて日本を好きになってくれるとうれしいと語る。インターネットを日常生活に上手に取り入れ、何よりも親とのコミュニケーションが豊かに行われていることが微笑ましいエピソードである。
優秀
silver
保健の授業の中でのインターネットの使いこなし活用例 小川 かをり 東京都
女性/59歳
授業中に携帯電話をいじらせないように、あえて授業内で携帯電話を活用した。それは「検索」で目的の画像を探し出すという競争をしてもらうこと。そこでは楽しそうに検索をする生徒たちがいた。生徒が関心を持ちにくいと思われる保健の授業で、ネット検索を授業に取り入れ、まずは興味を持ってもらうための武器にした点は斬新である。授業では携帯を使わせない傾向にある中、このような活用法があることに気づかされた。検索キーワードの重要性について触れている点も評価したい。
↑ページトップへ
 
②インターネットトラブル克服部門  最優秀賞1作品  優秀賞7作品
タイトル お名前 都道府県
性別/年齢
内容と選評
最優秀
gold
大人の一言 UMI 東京都
男性/18歳
コンビニでアルバイトをしていた時、一見して子どもと思われるお客様が通販サイトの品物の代金支払いのために来店した。そこで偶然品物の内容を知り、注文させてしまっていいのだろうか、と疑問に思う。店長に相談した後、店長からお客様へ話したある一言が筆者に聞こえた。
筆者の行動はできそうでなかなかできないことだと思うが、子どもを見守る大人の目が必要だと改めて思い起こさせる。コンビニ業界や通販サイト業界そして社会全体にこのような対応の広がりを期待したい。
優秀
silver
「ただ歩く」ことの大切さ パルぞう 熊本県
男性/28歳
歩きスマホの問題提起から始まる。スマホを見ずにただ歩いている時間は無駄ではなく、脳がリラックスする時間で大事だということを知る。それではどうしたらよいかと対策を考えた。歩きスマホを止めるために、筆者は誰にでも簡単に実行できることを2つ提案している。スマホから離れる時間を作ることを、この手記を通じて多くの人へ伝わってほしい。
優秀
silver
インターネットのいいところと
わるいところ
フラワー 東京都
女性/10歳
はじめにネットの良いところを、次にネットの使い方を間違えると悪いことに繋がることを述べている。悪いところとは、自分が隠し事をした体験からの気づきである。自分の体験を正直に母に話したところ、母と父が言った言葉は、厳しいけれど微笑ましい気持ちにさせるものだった。しっかりと自分自身を見つめ、今後の姿にも言及している。とても頼もしく応援したい気持ちになる。
優秀
silver
あせるな!だれかに相談しよう DAIMARU11 東京都
男性/18歳
ワンクリック詐欺に遭ってしまった祖母のために、自分では役不足と思い、父親の助けを求める。家族で祖母のトラブル解決に取り組む緊迫感が伝わり、筆者の行動が活き活きと書かれている。身近な家族で問題を共有することはできそうで、できていない家族が多いと思われるが、このような克服事例のように、家族の状況にアンテナを張って、身近な人へ相談することを知ってほしい。
優秀
silver
今を大切にしたい ぷぅー 神奈川県
女性/33歳
仕事を辞めて迎えたマタニティライフだったが、インターネットにあふれる赤ちゃんに関する情報に縛られる生活に変わってしまった。
妊娠中に、育児中に、インターネットで情報を調べれば調べるほど不安が増していたところ、夫の言葉で大事な事に気付き、それを乗り越える方向へ向かっている姿が印象的である。ネットの情報に頼りすぎていないか、子育てに奮闘しているママたちにぜひ読んでもらいたい。
優秀
silver
華やかなネットに潜むワナ イキリト 東京都
男性/10歳
スマホで体験した2つのトラブル。1つめは怪しい広告をタップしてしまいウイルス詐欺に遭うが、親に相談して対処することができた。2つめはゲームとユーチューブの依存を自覚するが、自分で利用時間を決めてみることになった。スマホのトラブル対処について、冷静に自己を見つめることができて、行動を起こしている。親に相談できないなど、利用時間のルールをなかなか決められない子どもたちに、ぜひ読んでもらいたい。
優秀
silver
些細な事に隠されている MKミッキー 東京都
女性/10歳
楽しくゲームアプリを使っていたが、アプリの説明やいろいろな条件があることには目に向けずにどんどん使っていたら、アプリ宛にたくさんの着信が届く。
親へまず相談してみたが、そこで厳しいことを言われる。問題を解決していく臨場感あふれる様子が伝わってくる。 最後にネットから学んだ事を日常生活にも活かそうとする言葉があり、この気づきには評価したい。
優秀
silver
相手の気持ちって分かってる? ナッカー 東京都
女性/10歳
子ども用携帯を買ってもらい嬉しくて沢山のメールを送る。そしてメールを受け取った母親から送りすぎないようにアドバイスをもらった結果「メールの数や送る時間に気をつけよう」と思った。逆にメールを送らなくなると、今度は母親から逆のアドバイスがあった。子どもらしい気付きと素直な気持ちが伝わってきて面白い。相手と適度な距離感を持つことを、親子のやりとりを通して学んでいる。家族で経験したことを友達とのやりとりにも実践していけるだろう。
↑ページトップへ
 
③親子のルール作り部門  特別賞1作品  優秀賞2作品
タイトル お名前 都道府県
性別/年齢
内容と選評
特別
silver2
スマートフォン しろくま 東京都
女性/10歳
3歳年上の姉が中学生になった時、筆者は付き添いで携帯ショップに行く。そこで無料のスマホをもらえることがわかった。スマホを使いたいので、母へ約束事を書いてプレゼンをした。そのアイデアと行動力で、すぐに親の理解が得られた。一方、姉が約束を破りスマホを没収されたのを見て、理路整然とスマホ利用とルールに関する考察もしている。今回は成功例だが、じっくり話し合ってからスマホを与えた方がよい場合もあるので、親の理解にエールを送りたいと「特別賞」とした。
優秀
silver
弟とアイパッド券ルール タンタン 東京都
女性/10歳
YouTubeとゲームが大好きな弟が、アイパッドを使いすぎないようにするにはどうしたらよいか家族で悩んでルールを決めていく。筆者の弟への思いやりが伝わり、家族の仲の良さが伺える。アイパッド券という独創性が素晴らしい。兄弟でも性格や個性で別のルールを決めていく方がよいと考えることは、ネットのことだけではなく、それ以外の事にも言えるであろう。
優秀
silver
インターネットとの共生と
マイルール
Eri 愛媛県
女性/37歳
9歳の甥が、時間の使い方や課金を考えながらゲームをしていて、自分なりにルールを作っていく。ネットやゲームを取り上げるのではなく、共生させて使わせるのも一つの手段ではと考えるようになる。さらに、現在2歳の筆者の子どもがネットを使うようになったら、甥のルール作りを見本にしようと思うようになった。将来、学齢に応じての親子での話し合いの大切さにも触れ、甥への愛情が伝わってくる。
↑ページトップへ
 
④青少年のインターネット利用部門 最優秀賞1作品  優秀賞7作品
タイトル お名前 都道府県
性別/年齢
内容と選評
最優秀
gold
掲示板への書き込み けんじ 東京都
男性/46歳
家庭教師をしていた時に、ネットの掲示板の書き込みについて生徒たちから相談を受ける。そこで筆者は否定的な意見に対して否定でやり返さないことを助言する。「受容と肯定」のスタンスをとても丁寧に説明していて、否定的な書き込みをしたり、書き込みに悩んでいるネット利用者に再認識して欲しい考え方である。青少年のインターネット利用にこだわらず、幅広い世代の多くの人に読んでもらいたい提言である。
優秀
silver
勇気を出して! 世界の山ちゃん 千葉県
男性/21歳
塾講師をしている筆者のもとへ、1人の生徒が恥ずかしそうに相談をしに来た。「トロイの木馬に感染。アプリをインストールして除去を」と書かれたスマホ画面を筆者に見せた。普段注意してネットを使っていても、ひょんなことからトラブルに巻き込まれることもある。こんな時に近くの大人に相談できる勇気を持つことはとても大切なこと。スマートフォンの詐欺防止の啓発としてこのような実体験と解決方法を紹介して活用したい。
優秀
silver
インターネットは便利で役に立つが、気づかない危険がいっぱい。ルール決めなきゃ! クローバー 東京都
女性/10歳
生活にネットが欠かせないものになっていて、自分でも不思議なくらい、すぐにノートパソコンを開いてしまう癖がついてしまった筆者。母の注意を受け、自分はネット依存になってしまったのではと考える。ネット利用時間を制御する方法について、どうしたら改善できるのかを考えるようになった。自分で一生懸命考えたことに好感が持てる。ネットで調べたいことを「ふせん」にいったん書いておき、時間を有効に使ってまとめて調べる方法は参考になるだろう。
優秀
silver
正しい情報と誤った情報の
見分け方
パンダ 東京都
女性/10歳
筆者は普段ネットをあまり使わないが、調べ物でわからない時の最終手段として、ネットを使っている。ある日、自由研究で「チンアナゴ」のことを調べた時の経験から、ネットで調べる時に正しい情報かどうかの見分け方を考えた。見分け方へ導くまでの分析力が素晴らしい。ネットの情報を鵜呑みにしない姿勢と、自分の発言に責任を持って正しい情報を伝えることは、ネット初心者の時期にぜひ身に着けてほしいリテラシーである。
優秀
silver
インターネットを賢く使って
受験に成功
コンポス 千葉県
男性/21歳
高校生の時、勉強用に自分専用のパソコンを買ってもらい成績が上がったが、その後、ゲームにはまって勉強がおろそかになってしまう。テストの成績が大幅に下がったことを母親へ伝えると、思わぬ言葉があった。それにより目が覚め、自分のレベルアップを目指すようになり、志望の大学に合格。きっかけは家族だが自分で気づくことの大切さがわかりやすく書かれている。ゲームに夢中になりすぎてしまう青少年にぜひ読んでもらいたい。
優秀
silver
当たり前のことを当たり前に
できること
惰性石器 千葉県
男性/19歳
ツイッターで話題になったデマ情報から、筆者は2つのルールを作る。1つ目のルールは「どんなことだろうが嘘だと思うこと」、2つ目のルールは「反射的に怒らないこと」で、ネットの不適切な情報に対して便乗しないように冷静に考えて気持ちをクールダウンさせること。ネット炎上事件では真実を確かめずに書き込まれることが多い中、ネットにある真実へ目を向けるために必要な姿勢や、自分の書き込みに責任を持つことの大切さを示している。
優秀
silver
学ぶ知識、人の心情 弥生 埼玉県
男性/19歳
高校生の時、複数の人が参加できるゲームで問題が起きる。暴言を吐いた相手と暴言を受けた相手の仲裁に入ることになり、なんとか双方が謝ることで収束することになった。現実の場ではいじめを止めなかった者も悪いとも言われているが、ネット上でも同じことが言えると気づいていく。ネット上でコミュニケーションが上手くいかなかった時に、このような勇気ある行動はとても大切であろう。
優秀
silver
スマホが欲しい! Marumaru9 新潟県
女性/12歳
インターネットの仕事をしている母親へ向けて、スマホがほしいとお願いする奮闘記。パソコンで無料通話アプリを使って気づいた「時間の大切さ」やスマホを持たないことで感じたことは、希少で貴重な経験であろう。スマホを持たせる前にまずはパソコンで経験してから、という母親のこだわりに感銘する。青少年にぜひ読んでほしいエピソードだが、これからスマホを持たせようと考えている保護者にも参考にしてほしい。
↑ページトップへ